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椎体圧迫骨折ということで当科に紹介された患者さんです。

椎体の骨折なので、体動に伴う腰背部痛もありますが、
患者さんの一番の悩みは
座ろうとすると右臀部から下肢にかけて痛みが出現して、
ろくに座れない
もちろん立位もとれない
しかし安静臥床にしていれば下肢の痛みはない
というものでした。

CT、MRI画像では椎体圧迫骨折というよりは
椎体下半分に前壁から後壁にかけての損傷があり、破裂骨折でした。
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椎体不安定性に加えて、
右椎弓根下部の骨片により惹起される神経根症
と診断しました。

保存加療を試みましたが、痛みのためADLがまったく改善されません。

手術することといたしました。
さて、手術は何を、ということですが、
下肢痛があるので直接除圧で骨片を打ち込むか、除去して
関節部分はPLFというのが一つの案でしょう。

臥床安静時にまったく痛みがないことから、
今回わたしたちは筋間からPPSシステム(longitude™ Medtronic)を用いて一椎間のPSFを施行しました。

脊椎手術用Jackson tableを用いてC armを2台組み合わせれば
PPSの方向を比較的自在にコントロールすることができます。

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L4骨折は下壁であったため上の終板に沿わせるようにpedicle screwを刺入することで
十分なトルクを得ることができました。

腹臥位で、ある程度整復しつつ、PPSでもdistraction forceを加えて固定しました。
longitude™はエクステンダーが大きい分、他のPPSよりは力を安定して伝えやすい印象があります。

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術翌日から下肢痛なく独歩可能となりました。
テリパラチドで骨粗鬆の加療を開始し、自宅退院となりました。
将来抜釘し、motion segmentの温存ができれば非常に低侵襲な経過になります。
椎間板の機能不全や矯正損失などがでないかどうかだと思います。
慎重にフォローしていく必要がありますね。

MIStの手技が広まることで、手術選択に幅がでてきたことを実感しております。

最小侵襲脊椎安定術:MISt(Minimally Invasive Spine Stabilization)の特集号で、最新の治療法を盛り込んだ1冊です。
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