カテゴリ:
スポンサードリンク
前回記事にしたとおり、
手術において術後の運動障害や感覚障害などは最小限に防がなければなりません。

術者の経験と、勘に頼って、防いでいたわけですが、
術中脊髄神経モニタリングを行うことで、
なんとか、だれでも防ぐことができるようにしたいわけです。

モニタリングは運動モニターと感覚モニターがあり、
刺激電極の場所
と、
記録する場所
で呼称されます。

今回は感覚モニターについてまとめます。
001


刺激する場所は
Pn: peripheral nerve=末梢神経
あるいは
Sp: spinal cord=脊髄
です。

そこで記録部位での
evoked=誘発された
potential=電位
を拾って記録するわけです。

記録する場所は、
S: somatosensory area=体性感覚野
あるいは
SC: spinal cord=脊髄
です。

SSEP


いわゆるSEPは、
Pn: peripheral nerve=末梢神経
を刺激して
S: somatosensory area=体性感覚野
でevokeされるpotentialを記録する感覚モニターです。

SSEPのSは、short-latencyのSです。
潜時での分類で、
短潜時(50msec以下)が、
short-latency SEP: SSEP
となります。
中潜時は50-100msec
長潜時は100msec以上
です。
一般的にSEPといえば、このSSEPを指します。

SSEPが見ているのは、
主として伝導速度の速い触覚・圧覚の伝導路(末梢神経はAβ線維)の活動電位
細かくいうと
N20が伝導路を通ってきた活動電位が一次体性感覚野に到達したときの電位変化
になります。
004


・術中操作に無関係に検出可能
・感覚系の評価可能
・麻酔の影響が強い
などが特徴で、
一方、感度が低いのがデメリットです。
術中操作に関係なく情報が得られるメリットは大きいですが、
加算をおこなって電位を検出している分、厳密にはリアルタイムというわけではありません。

術中脊髄神経モニタリングの課題


繰り返しになるのですが、
脊椎脊髄手術において、術後の運動麻痺や感覚障害は絶対に、起こってほしくありません。
しかし、モニタリングはまだ、万能ではないのです。
まだまだ解決しないといけない点は、
・どこにアラームポイントを設定すれば最適か
・どのモニタリングを組み合わせれば効率がよいか
・もともとの麻痺が強い場合と弱い場合での設定は変えた方がよいのではないか
・疾患によってもそれぞれモニターを調整したほうがよいのではないか
など、数多い課題があります。
それらが解決されれば、さらなる安全性を得ることができるでしょう。