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BKP(経皮的バルーン椎体後弯矯正術)の術前の設計図についてまとめました。

はじめに


新しい施設でBKPを指導することにしました。
管理人は、マニュアル作成については
“考えないアタマをつくる原因”
と思ってあまり賛成はしていません。

ただ、まったく知識ゼロでのぞんでくる学生レベル以下の研修医もいるんですよね。。。

どう治療しますか?
この画像に自分なりの作戦を記載してみてください。

・・・
無言
・・・

みたいな。

001


術前の測定項目


術前の管理人の設計図を示します。

002


わけがわからなくなってしまいましたが、
術前にしっかり把握・検討しておくものとして、

①trajectoryの角度
・経椎弓根アプローチでいくか
・あるいは椎弓根外側アプローチでいくか

内に抜けるのはもちろんダメです。
・外に抜けた場合に問題になる構造物はないか?

なるべく椎体の正中にバルーンが来るように設定します。

②trajectoryの延長線状の皮膚と正中までの距離を測定
・正中からどのあたりに皮膚の刺入点があるかを測定する。

③椎弓根の内側縁と外側縁をXp正面像の方向に合わせて垂線をひく
・Xp正面で見た時に椎弓根からどのくらい離れたところに刺入点があるのか参考にするため

この椎体はXp正面での椎体刺入点は右は椎弓根の幅の約1/2程度、左は1/程度3外側にあるわけです。

④椎体後壁=脊柱管前壁からXp側面像の方向に合わせて椎体に平行な線をひく
・バルーンの適切なサイズを決める
・脊柱管が前方腹側に凸であれば、
側面像で見たときに、椎弓根の椎体境界よりも実際の椎体後壁はもっと前面にある。
この認識を誤ると、セメントが脊柱管に漏れる原因になります。

この椎体では側面で椎弓根と椎体境界より腹側に椎体の後壁があるので、
セメント漏出に対して十分な注意しないといけません。
Xp側面像で、まだ大丈夫と思ってはダメです。

⑤皮膚から骨刺入点までの距離を測定する
・何cmくらいで骨にあたるかを把握しておかないと、それ以上刺入してしまった場合、
胸腔や後腹膜腔に穿刺針が入ることになる。

これは重篤な合併症を起こしてしまします。

この椎体では穿刺針は4cmで骨に当たるはずなので、それ刺入してはいけないわけです。

BKPを行う椎体、つまり椎体骨折は、T11-L2が多いので非常に危ないです。

図はT12ですが、肋骨下部すぐに肺があります。

実際に、あるクリニックで腰背部にトリガーポイントブロックを行って、誤って気胸をつくってしまったという報告もあります。

また関連施設で胸椎のBKPを施行したあとに非常に強い胸背部痛があり
CTで精査すると血気胸をきたしていたケースを経験しました(幸い保存加療で改善しました)。

まとめ


BKPの処置自体はあまり複雑なことは必要ありませんが、
透視を頼りに行うことが特殊です。

正確な判断を行わないと、判断の誤りが即、致命的で悲惨な合併症につながります。

透視下の手術に限って、ということではありませんが、
十分危険性を把握して治療を行うことが肝要です。

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