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はじめに


新人Nsむけ勉強会シリーズ②です。

今回は骨粗鬆症性椎体骨折の治療法です。

治療法は、保存的加療と手術治療に分けられます。

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保存治療について


保存加療は
体幹ギプス
硬性コルセット
による加療です。

これは現時点でも大きく変わりありません。

体幹ギプスは本当につらいです。
・皮膚トラブル
・術後であれば創のトラブル
・呼吸、腸管の問題
など、、、

たいてい、つらさ、ストレスで気持ちを病んでしまいます。

硬性コルセットは着脱式なので
ある程度、そのようなトラブルを回避することはできます。
しかし、体幹ギプスの固定力よりは落ちてしまいます。

手術加療について


手術加療は従来と現在では異なります。

従来と比べて選択肢に幅ができました。

もちろん従来の方法も必要な手技ではあります。

手術を受けなければならない、ということは
保存加療でうまく骨折が治らなかった、ということです。

骨質はぼろぼろ、骨折椎体はぼろぼろ、という状態です。

場合によっては骨折した骨片によって神経症状が出現しています。

治療の考え方として、

・前方の支柱を諦めて、新しい支柱を作りなおす
もしくは
・後方から補強を追加する

あるいは
それを同時に行う

という趣旨の治療が必要です。

前方法について


前方法は、開胸開腹し、横隔膜を切開して椎体にアプローチして、
骨折した椎体を除去し、ケージという椎体がわりの支柱に
自分の骨をつめて置換します。

高位によっては開腹だけでも可能です。

後方法について


後方法は椎弓、椎間関節を露出し、
関節部分に自分の骨をつめて骨癒合を得ることで
関節の動きを封じて固定し、
骨折椎体に負荷がかからないようにします。

従来の方法の問題


従来はこの二つの手術を組み合わせていました。

骨折を起こすような高齢者では、
もともとなにかしら合併症を持っていることが多いため、
この手術の侵襲によりかえって体力を失ったり、
胸水がたまって呼吸力が落ちたり、
腸管の動きがにぶってしまったり、

つまり、なにかと命がけなわけです。

また骨折を起こすような貧弱な骨質であるため、
・置換したケージが上下の椎体にめりこんだり、
・後方から補強したスクリューがゆるんだり

けっして満足いく成績を残せなかったケースもありました。

そんな時は体幹ギプスに後戻りして、
いったいなんのための手術だったんだ、、、
ということもあったわけです。

低侵襲法について


現在はこの方法に低侵襲法という選択肢が加わりました。

・経皮的に椎体形成を行うことができる
・経皮的にスクリュー固定を行うことができる

従来法と比較して
・傷が小さい
・剥離する筋肉が最小限
・出血量がすくない
・手術時間が短い
・術後感染がすくない
というメリットがあります。

誤解を招いてしまいますが
低侵襲だから安全、とか低侵襲だから好成績、というわけではありません。

低侵襲法特有のメリットとデメリットを理解して治療法を選択していかなければなりません。

まとめ


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骨折の圧潰の程度は、時期とともに悪化してしまうので
治療の時期が遅くなれば必然的に侵襲が大きい手術が必要になってしまいます。

よって椎体骨折は治癒するまでしっかりとフォローしていくことが重要で
悪化のタイミングに早期に手術介入が必要になります。

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