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はじめに


本日の症例提示です。

下肢症状が出現した際、
患者さんをはじめ、多くの医師は
症状の由来は腰から
と考えることが多いと思います。

そして、実際に腰の画像を撮像すると、腰部脊柱管狭窄症があったりします。

これが大きな落とし穴になります。

実臨床では、腰椎症などのいわゆる退行性変性疾患は
単純な加齢現象をみていることを含むわけで
実際の症状の主座ではないことを多々経験します。

画像ではなく丁寧な診察を


それでは、どうやって見ぬくか、ということなんです。

落とし穴にハマってしまう多くの原因は
症状が下肢にある
ということを確認するだけで、
その症状がどこの病変を主座とするのか
を考えない傾向にあることなのです。

画像診療が発達した現在では無理ないのかもしれません。

診察以上にCT所見やMRI所見が確定診断につながるからです。

ところが脊椎領域はそうではありません。

画像は確定診断ではなく、診療の補助でしかありません。

画像上の退行変性と、症状が解離して異なる場合が多々あります。

そこにハマってしまい、足元をすくわれてしまいます。

実際に何回もハマりました。

その経験に基づくと、結論としては、
やはり身体所見、神経所見の診察がもっとも大切だと思います。

こんな時は要注意


診察すると、馬尾症や神経根症とはちょっと違うな、、、と感じることがあります。

こんな時は要注意。

・デルマトームに一致しない漠然とした下肢のしびれ
・典型的な間欠性跛行ではない
・下肢腱反射が消失、低下していない、あるいは亢進している
・下肢の痙性が出現している

などの評価をすると、
あれ?もしかしたら腰椎ではないのでは?
となります。

たとえ腰椎に狭窄病変があっても
こんな風に文章で症状が記載されると腰椎ではなく上位脊髄を検索しよう、
と思いますよね?

でも実臨床では答えを誤ってしまうものなのです。

血管奇形はMRIを撮像しなければわからない


硬膜動静脈瘻、Dural AVFによるcongestion myelopathyは、
MRIを取らないと診断はできません。

血管奇形や腫瘍は診察だけではどうにもなりません。
絶対にMRIが必要です。

だからMRI firstというわけではないのですが、
診察に基づいて腰椎病変でないかも、、、と感じたら
頸椎や胸椎病変まで考慮するようにしなければならないと思います。

そして経過が思ったとおりでない、あるいは改善しない、悪化する。。。
ならばMRIは撮像しないといけないと思っています。

そして、診断が遅れてしまうのはたいてい胸椎病変です。

腰椎病変→頸椎病変
まで来て、なぜか胸椎MRIまで行かないのですね。

本日のまとめ


やはり診療は、まず診察が大事です。
頚椎症や腰椎症があっても、決してそこが責任病変とは限りません。

画像所見は診察所見との整合性をつねに確かめながら診療にあたる必要があると思います。






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