カテゴリ:
スポンサードリンク
04

はじめに


わたしのお師匠様は頸椎前方固定術にあたり全例プレートを用いておりました。

普段からプレートのクセというかピットフォールに慣れておく必要がある
という方針でした。

頸椎前方手術に関しては、その方法を踏襲するのみで
これまであまり頸椎の前方除圧固定用のケージについて
情報のアンテナを張っておりませんでした。

プレートの役割、良いこと悪いこと


プレートに関しては、
・ケージの脱転予防
・初期固定の獲得
・偽関節発生予防を期待
というメリットもありますが、

プレートに対する合併症は非常にイヤなことばかりです。
・咽頭の違和感
・嚥下困難
・プレートのずれ
・スクリューのバックアウト

手術時間もプレートの手間分必要ですし、
頸長筋の展開もそれなりに必要です。

プレートが必要な症例とは


ですが、いざプレートを用いないといけないような症例は、
たいていすべりや変形が強い人だったり、
骨粗鬆症による骨質がわるい人だったり、
多椎間固定が必要だったり、
など、とにかく困難な症例が多いのです。

よって、
普段からプレートのクセというかピットフォールに慣れておく必要がある
という方針でした。

おかげでプレート設置に対してさほど抵抗感なく使用することができるようになりました。

絶対にプレート?


ですが、プレートを置かなくていよい症例があるならば、
それに越したことはないと思うようにもなりました。

ただ、そうなってくると先述のcageの脱転や、偽関節、subsidenceなんかの心配が増します。
よって、プレートの固定は捨てがたい、、、なんてジレンマがあるわけです。

Zero profileの椎体間スペーサー


そこで今回紹介いただいたzero profileのcage/screw一体型の頸椎前方固定用椎体間スペーサーです。

他にも類似製品があるでしょう。
アンテナが低いわたしに、StrykerさんからAnchor®-Cというケージをご紹介いただきました。

椎体接地面はPEEK素材で、スクリュー固定部はTitaniumです。
Cage正面の左右にそれぞれ上、下へ35度の角度で椎体中央にめがけてスクリューが刺入されるよう
下穴が作成されています。

そしてスクリューヘッドはcage内でロックされるので
前方に突出しないzero profile設計です。

うん、確かにコレは使いやすそう。

私見ですが


わたしなりの感想です。

私見①
プレートでのスクリュー固定は、通常、
上椎体に2本、下椎体に2本の合計4本のスクリューで
固定されます。

一方、Anchor®-Cは椎体に対して上1本、下1本なので、
プレートよりは初期固定が弱そうな印象です。

つまり骨質の悪い症例に対しての使用は慎重になるべきだろう、と思います。
また、不安定性がつよい脱臼骨折などには使用しないほうがいいかも。

私見②
スクリューがcage内にある分、骨移植用のスキマが通常のボックスケージに比べて少ない。
つまり骨癒合が得られるかどうかちょっと不安な場合は、厳密な外固定が必要かな。

私見③
スクリュー刺入のために、35度振り上げたりおろしたりすると、
3/4の4、あるいは6/7の6にスクリューを入れる場合に
開創器に干渉して使いづらいのではないか?

フレキシブルなスクリュードライバーがあり、解決すみ。

私見④
ケージは10mmまで
つまりOPLLなどの骨棘を掘削するために椎体をいくらか削るような症例には使いづらい

本日のまとめ


Anchor®-C、使いやすそう。

 「骨質が悪くない、一椎体の椎間板ヘルニアによる頚髄症
そしてレベルがC4/5あるいはC5/6レベル」

初回に用いるには、これが非常によい適応でしょう。

極めてストレスが少ないcage systemと思いました!!

使ってみよう。