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はじめに


骨強度は骨密度と骨質で規定されます。
よって骨粗鬆症加療には骨質も考慮されるべきです。

以前骨吸収マーカー TRACP-5bについてまとめました。
骨吸収マーカー TRACP-5bって??

この記事はいつも上位にランクされており、骨粗鬆症治療の関心の大きさを伺い知れます。

本日は骨マトリックス関連マーカーucOCについてまとめました。

オステオカルシンのグラ化(Gla化)について


まず、OC:オステオカルシンについてです。

OCは骨芽細胞から分泌されます。

OCは非コラーゲン性骨基質蛋白の中で最多のもので、骨構造に大きく関連しています。

γ—カルボキシル化されることをグラ化(Gla化)といいます。

OCはグラ化されることで活性化され、cOCとなります。
cOC:carboxylated osteocalcin、カルボキシル化オステオカルシン

グラ化されたオステオカルシンは骨の石灰化を促します。
骨の主要なミネラルであるハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウム結晶)と強く結合することで、
骨新生に重要な役割を果たすのです。

言い換えると
OCがcOCになることでハイドロキシアパタイト中のカルシウムと結合可能となる
わけです。

ucOCはグラ化されなかったオステオカルシン


そして、グラ化されなかったOCがucOCです。
ucOC:undercarboxylated osteocalcin、非グラ化オステオカルシン・低カルボキシル化オステオカルシン

これを測定しているわけです。

グラ化にはビタミンK2が必要


グラ化される際に
γ-カルボキシラーゼ
という酵素が関わります。

しかしカルボキシラーゼ単独ではグラ化されません。

実は補酵素としてビタミンK2が必要となるのです。

すなわち、
OCはビタミンK2依存性にγ-カルボキシラーゼによってグラ化され、cOCになる
ということです。

グラケー(メナテトレノン)はこのビタミンK2を内服しているわけです。

ビタミンK2は、
骨芽細胞に直接作用することで骨形成を促し、同時に骨吸収も抑制する脂溶性ビタミン
ということです。

よって
ucOCはビタミンK不足と骨代謝回転の両方を表す骨代謝マーカーである
といえます。

測定適用対象について


ucOC:非グラ化オステオカルシン(低カルボキシル化オステオカルシン)
保険上は、
167点
・骨粗鬆症におけるビタミンK2剤の治療選択目的で行った場合
・または治療経過観察を行った場合
に算定できる。
ただし治療開始前においては1回、その後は6ヵ月以内に一回限り算定できる
とされております。

腎機能低下に影響されるので測定値には注意が必要です。

ucOCのカットオフ値は4.5ng/mLです。

ビタミンK不足者の新規椎体骨折頻度から設定された値とされます。

BP剤による治療を行っている場合においては、
骨折の危険性を評価する場合にはもっと低い骨折危険性カットオフ値、2.6を使用する
とよいようです。

本日のまとめ


骨マトリックス関連マーカーであるucOCについてまとめました。

骨粗鬆症患者さんは、3000万人を超えており
今後の高齢化社会で、ますます問題になっていきます。

骨粗鬆症加療の理解が深まれば幸いです。