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慢性腰痛症に代表される慢性的な痛みに対する治療は難渋します。

慢性腰痛症は発症から3カ月以上疼痛が持続するものと定義されております。

外来に来られる慢性腰痛症の方は往々にして
「〜年来、〜十年来の腰痛」
と問診票に記載されており、う〜ん、改善させられるのか?と思ってしまいます。

腰痛診療ガイドライン2012では薬物治療としては、
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)アセトアミノフェンが第一選択薬となっています。

しかしわたしは基本的に慢性的にNSAIDsは処方しません。
わたしの経験上、効果が実感できません。効果が期待できません。

こういった症例では、もっとも大切なことは、
時間をかけて、認知行動療法、運動療法を導入することだと思っております。

いえ、ぜんぜんむずかしいです(涙)。

ところで、サインバルタという薬剤が昨今処方の選択肢となってまいりました。

具体的には
2010年にうつ病・うつ状態
2012年に糖尿病性神経障害に伴う疼痛
2015年に線維筋痛症に伴う疼痛
2016年に慢性腰痛症に伴う疼痛
そして、2017年は変形性関節症に伴う疼痛
に対して適応を取得されています。

サインバルタは商品名で、デュロキセチン塩酸塩のことです。

SNRI(Serotonin Norepinephrine Reuptake Inhibitors)
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤に分類されます。

シナプスにおけるセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで
これらの神経伝達物質の濃度を増加させることで効果を発揮します。

その意味は、下行性疼痛抑制系を賦活化することで鎮痛の効果を得るというものです。

20mgから開始し、漸増していきます。
実は、けっこう、鎮痛効果を実感しています。

ただ、やはり抗うつ薬の類なので、
厚生労働省は重篤な副作用として、
「自殺念慮、自殺企図、敵意、攻撃性など精神神経系の重篤な副作用が発現するリスクがある」
と、医療従事者に適正使用を呼び掛けております。

う〜ん、非常にデリケートな問題ですよね。

前回、腰痛のレッドフラッグについてまとめましたが、
SNRIなどの適正使用も大切なことです。






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