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はじめに


脊柱変形の治療で、腰椎の前弯の獲得を目指すためにカンチレバーテクニックを用います。

そのために強力なアンカーである腸骨スクリューやSAIスクリューを打つ機会が増えていると思います。

腸骨スクリューは、フリーハンドで刺入する方も多いと思います

たとえ、ストライクゾーンが大きいとはいえ、
逸脱すると臓器損傷、血管損傷のような重篤な合併症を生じてしまいます。

よって、わたしのような半人前はやっぱり透視を用いて刺入するべきだと思います。

透視下に確認するのは、
①Outlet view
②Inlet view
③Tear drop sign
です。

これらを確認しながら刺入することで安全性を担保します。

Tear dropについては
SAI screw刺入のポイント、tear dropの映し方について
をご参照ください。

今回は、Inlet viewとOutlet viewについてまとめました。

骨盤輪骨折の評価に用いてる


通常、教科書にこれらInlet viewとOutlet viewの撮像が登場するのは
救急の骨盤輪骨折の評価です。

ところで、現在ERで骨盤の三方向を撮像することってあるのでしょうか?

ポータブルで胸部レントゲン正面と骨盤正面を撮像して、バイタルみてCT pan-scanに行っちゃうのではないかと思っています。

われわれ脊椎外科医はこのviewを術中の腸骨スクリュー刺入の際に利用します。

Inlet viewについて


001
Inlet viewは、教科書的には、
・患者さんは仰臥位
・管球を頭側に60度傾けて撮像
・骨盤骨折において、骨盤の回旋転位や前後への転位を描出することができる

われわれ脊椎外科医にとっては、
・術中なので、患者さんは腹臥位
・管球は尾側に60度程度傾けて撮像
・腸骨スクリューが坐骨切痕にめがけて入っていることを確認
・内壁穿破がないことを確認、ただし、完全には否定できない場合もある
・外壁穿破に関しては判断できない

Outlet viewについて


002
Outlet viewは、教科書的には、
・患者さんは仰臥位
・管球を尾側へ45度傾けて撮像
・骨盤骨折において、骨盤頭側転位や仙骨骨折の状態を把握できる

われわれ脊椎外科医にとっては、
・術中なので、患者さんは腹臥位
・管球は頭側に45度程度傾けて撮像
・仙骨の様子がわかるので、刺入点の確認、ロッドやコネクターの連結位置の確認に適する
・腸骨スクリューが坐骨切痕にめがけて入っていることを確認
・内壁穿破がないことを確認、ただし、完全には否定できない場合もある
・外壁穿破に関しては判断できない

というところではないでしょうか?

本日のまとめ


腸骨スクリューは非常に強力なアンカーとなります。
通常のiliac screwのほか、
SAIスクリュー
low profile S1-iliac screw trajectoryによる腸骨スクリュー
など、状況にあわせて柔軟に選択できるようになっておくのが望ましいですよね。

透視は、被爆、清潔操作、手間、など課題も多くありますが
わたしはやっぱりより安全性を高めるという点で用いております。
っていうか、ナビないんですよね・・・

★★★
MIStに関わろうとしている脊椎外科医へ。手技に関する待望のバイブルが完成です。






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