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医事紛争の記事を読んでいると、本当に震え上がります。

今回怖かったのは救急外傷の判例です。
主な部分をかいつまむと、

・車同士の交通外傷
・車は大破
・患者さんには外見上創傷はなし。
・腰部打撲症で整形外科に入院
・入院後ショック状態、造影CT検査で臓器損傷(肝臓)
・受傷後3時間後に出血性ショックで死亡

という内容でした。

初期の診察での評価、入院後の患者さんの病状変化の把握、検査の追加、転院搬送までの時間、
などの時間軸でのポイントが論争されています。

救急病院では、外傷で搬送され、恥坐骨や仙骨の骨折など見つかり、
整形外科に入院することが多々あると思います。

間接的な経験ではありますが、わたし自身も似たようなケースを経験しています。

交通外傷後の軽度の坐骨骨折で、なぜか貧血になっていて、
骨折によるものと判断され、整形外科に入院となっておりました。

救急で入院後のフォローの血算までオーダーに入っており、
それでやっぱり貧血が進行しているので、
これは本当にこの骨折によるものなの?と判断できず、
造影CTで脾臓損傷を認めて、結果、転院搬送となりました。

ショックになる前でほんとうによかった、と、、、

このときにすぐに外科の先生に相談し、造影CTを撮像され、臓器損傷が発覚、
さらにその後転院搬送までマネージしてくださったのです。

やっぱり他科と確執ないように仕事をするべきですね。

じつは整形外医のブログ主さんの
院内のよくある風景:各科の確執
の記事にインスパイアされた記憶です。

・与えよ、されば与えられん
・誠意ある対応
・挨拶(ただし笑顔で)

当たり前というのにやっぱり簡単にいかないんですよね。。。

ということで、救急外来での高エネルギー外傷の腰部打撲に関しては
24時間は臓器損傷や血管損傷のバイタル変化に即座に対応できる外科の先生方を頼りたいものです。

その為に確執ない医療態度をとっていきたいものです。

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