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腰痛診療をしていると、本当に筋筋膜性の腰痛が多いと思います。
実際にトリガーポイントブロックを行うと喜んでくれる方が多いです。


しかし、腰痛の中に危険な疾患が紛れていることもあり、漫然と腰痛診療を行うと地雷にはまり込んでしまいます。

腰痛診療の中では、このような格言があります。
レッドフラッグを見逃すな!


ただ、レッドフラッグがあっても、レントゲンのみの評価ではやはり見落としがちです。

このレントゲン所見はいかがでしょうか。
001

わざわざ掲載しているので所見があるわけですが、このレントゲンで異常所見を言い当てることはやはり困難だと思うのです。

実際のCT、MRIがこれです。
002


この所見を見て、改めてXpを見ると、左の仙腸骨部分が融解している・・・?かな??
くらいでしょうか。。。

腰痛診療のガイドラインには、
レッドフラッグは
・発症年齢<20歳または>55歳
・時間や活動性に関係のない腰痛
・胸部痛
・がん、ステロイド治療、HIV感染の既往
・栄養不良
・体重減少
・広範囲におよぶ神経症状
・構築性脊椎変形
・発熱
とあります。

この症例のレッドフラッグは、
・発症年齢<20歳または>55歳
時間や活動性に関係のない腰痛
・胸部痛
・がん、ステロイド治療、HIV感染の既往
栄養不良
体重減少
・広範囲におよぶ神経症状(左坐骨領域中心の広い範囲の痛み)
・構築性脊椎変形
・発熱
でした。

レントゲンでははっきりしないので同日MRIを撮像して所見を得ました。

基本的に高齢、というだけでレッドフラッグに引っかかってしまうのですが、
複数項目にまたがる場合は、やはりレントゲンのみでなくMRIあるいはCTまで撮像しておいて間違いはないと改めて思いました。







★★★★★
星地先生の経験と知識が余すところなく収められております。教科書らしくない教科書で、非常にわかりやすい!そして、なにより面白いです。絶対に一読すべきテキストです。