カテゴリ:
スポンサードリンク
先日の投稿で、PLIFケージが腹側に落ち込む可能性を言及しました。



Curattageを頑張りすぎて、前方あるいは前側方の線維輪を損傷してしまうことが要因のひとつに挙げられます。
ただ、この操作はPLIFにかかわらず、通常の腰椎椎間板切除においても起こり得るはずです。

腰椎椎間板切除術ではケージを扱う手術ではないので、ケージ関連の合併症は起こり得ませんが、椎間板切除では、線維輪損傷を起こすような操作ではどんなことが起こるのでしょうか。

報告されるのは、大血管損傷です。

腰椎椎体前方に位置する血管は、大血管です。
・L4近位であれば、腹部大動脈、下大静脈
・L4遠位であれば、総腸骨動静脈
いずれも致命的な合併症になります。

論文を読んでいたら驚きの記載がありました。
Interestingly, it seems the incidence may not have decreased significantly over the last 50 years.
Erkut B; Acta Neurochirurgica (Wien).149(5):511-515,2007


う〜〜ん、この発生率は過去50年間で著しく低下していない可能性がある、、、ということですね。

001


発生率自体が非常に低いので、差を比べることはできないかもしれませんが、技術の進歩とともに、ゼロになっていきたいです。

椎間板鉗子での、ほんの一瞬の噛み込みで、致命的な事象がおこってしまう、、、
たとえ内視鏡や顕微鏡のような技術が進歩しても、発生してしまう、とのことでした。

お師匠さんから、
椎体の形は術前から十分に評価しておけよ
と指導されたことが思いだされます。
002


そう考えてみると、椎間板摘出術は攻めすぎる理由がありませんね。

あらゆる周術期合併症に対するトラブルシューティングが惜しみなく記載されております。
脊椎外科医必読の書です!