Viper Primeのレポート
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はじめに
先日、VIPER PRIME system、使ってもいないのに待ち遠しいというだけで、記事にしました(笑)。
それが、8月の人気記事2位だったので、関心の高さが伺えます。
バイパープライム。
— とぜんな脊椎外科医@四つ葉スパインクリニック (@yotsuba_spine) 2018年9月1日
何がすごいかというと、ガイドピンとスクリューが一体化しているところ。
①PAKニードルあるいはJプローブ刺入
②ガイドピン刺入
③タップ
④スクリュー刺入
これが、一撃で済んでしまうというシロモノ。https://t.co/uY0Mc9MmPU
使用感をレポートしたいと思います。
2面透視体制
まず、わたしの手術環境です。
PPS刺入のときは、ジャクソンベッドに透視2面体制です。
・正面透視
SIEMENS®Siemens ARCADIS Orbic 3D
・側面透視
SIEMENS®SIREMOBIL Compact L
のスペックです。
経皮スクリュー刺入のときは、もっぱら正、側の2面で設定しています。
— とぜんな脊椎外科医@四つ葉スパインクリニック (@yotsuba_spine) 2018年9月1日
異なるアームの径のものを用いることがポイントと思います。
・透視時間の短縮
・操作が不要
をメリットに感じています。https://t.co/7LkSDjjqx6
一連の手順
画像を供覧しながら、手順を確認しましょう。
①スクリューの先端から3-5mm程度、穿刺のガイド針を出します。
フィンガーナビゲーションで刺入点を触知し、スクリューが抵抗なく入るように剥離しておきます。
②透視で位置合わせ。手が直接被爆しないように把持器があります。
位置が定まったら、ハンマーで打ち込んで先端のガイド針部分で皮質骨を貫きます。
③まず赤ハンドルを回してガイド針を椎弓根内に侵入させます。
適切な位置と確認できれば、最後まで赤ハンドルを回して、ガイド針を入れきります。
このときに、ややスクリューを下に向かって押さえ込み気味に力を込めないと、ガイド針が海綿骨を抜けずにスクリューが浮いてきてしまいます。
④ガイド針を入れきったら、赤ハンドルを把持したまま、本来の黒ハンドルでスクリューを入れていきます。
赤ハンドルを把持することで、ガイド針には反時計回転が加わるので、スクリューを刺入していくとそのままガイド針はスクリュー内に還納されていきます。
⑤スクリュー刺入終了。
ね、単純ですよね?
はっきりいって、すごいアイデアだと思いました。
動画はDePuyのHPのコチラからどうぞ。
VIPER PRIME SYSTEM
を参照ください。
気になる透視時間は?
今までの手順
①PAKニードルあるいはJプローブ刺入
②ガイドピン刺入
③タップ
④スクリュー刺入
これが、一撃で済んでしまいます。
透視時間が短縮されるのか?
なんですが、直近の一椎間固定の透視時間は合計120秒で、今回のViper Primeは118秒でした。
って、2秒しか短縮されていないではありませんか!
まあ、初挑戦だったし、、、
いままで染み付いた透視のポイントと同じポイントで透視を見たってことですよね。
慣れてくれば、このシステムの特性を活かして透視不要な部分が生じてくるのかな。
直介Nsの反応は?
シンプルで、道具を渡す手順が大幅に減ったようです。
スクリュー刺入にかかる時間と合わせて、こちらは完全に短縮が図れます。
器材が少なくてシンプルなことは、看護師さんに重要な要素ですね!
本日のまとめ
注意点として感じたことは、
1. ガイド針をハンドル回転で抜くため、骨硬化があまりに強いような椎体、椎弓根には適さないかもしれません。
2. 赤ハンドルを回すときにグラグラ軸がぶれます。それなりにPPSを打っていて、ある程度トラジェクトリーを確立してから始めたほうが無難かもしれません。
3. わたしは2面透視を用いますが、1面で行うと従来のガイドピンのようにしならないのでワーキングスペースを確保するのに工夫が必要かもしれません。
皮膚切開、かなり小さくて済みます。
ワーキングスペースの確保が難しいかもしれませんが、側臥位のPPSのときに、ほとんど出血しないでしょう!!
次は側臥位PPSのときに使用してみようと思います!!
デピューシンセスのバイパープライム。
— とぜんな脊椎外科医@四つ葉スパインクリニック (@yotsuba_spine) 2019年2月22日
ガイドとなるスタイレットとスクリューが一体化していて、手順の短縮が図れます。
2面透視との相性が抜群。
プライムの良さを最大限に引き出すには、2面透視がオススメです。https://t.co/SrjwUtbXN4
経皮スクリューを刺入するときには術野からの情報がないので透視画像がすべてです。
— とぜんな脊椎外科医@四つ葉スパインクリニック (@yotsuba_spine) 2018年9月1日
「椎体に対していかに正確に透視を合わせるか」
正確な正面像、側面像を合わせる方法。https://t.co/MMhyRcr8Ev
側臥位で経皮的椎弓根スクリューを刺入するために現場でご指導いただいたポイントをまとめました。さらなる工夫あれば、どなたかご教示いただけましたら嬉しいです!https://t.co/LQGbvhBGsp
— とぜんな脊椎外科医@四つ葉スパインクリニック (@yotsuba_spine) 2018年8月4日
★★★
MIStに関わろうとしている脊椎外科医へ。手技に関する待望のバイブルが完成です。
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コメント
コメント一覧 (4)
・スクリュー先端からニードル先端が出ている
・スクリュー先端がセルフタップ構造で鋭利な作りになっている
から、血管損傷などか怖く二の足を踏んでいます!