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はじめに


本日はlateral mass損傷の話題です。

外側塊損傷があると、椎間関節脱臼に発展するおそれがあります。

これは頭側+骨折関節でなることもあれば、骨折関節+尾側でなることもあるようです。

文献的には頭側が多いとのことですが、実臨床では、やっぱり固定範囲に悩むわけです。

2椎間固定でよいのか、それとも1椎間固定が必要なのか。

1椎間といっても頭側だけでよいのか・・・尾側は大丈夫なのか・・・

個々で損傷状況も異なりますし、前縦靭帯や椎間板の損傷なども加味されるわけで、一概に正解がわかりません。
floating lateral mass.001


現時点では後方2椎間固定が有力


メインの損傷が後方なので、後方アプローチでの治療を採用することが多いとは思いますが、前方固定で治療する施設もあります。

現時点でのわたしの治療方針は、
Mark W. Manoso, MD;Floating Lateral Mass Fractures of the Cervical Spine
SPINE Volume 41, Number 18, pp 1421–1427

の論文を採用して、後方2椎間固定、としています。
floating lateral mass.005


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これで脱臼伸展の心配はなくなります。

一椎間固定にする場合、頭側固定とするか、尾側固定とするか、の問題のみならず、
損傷したLateral massに椎弓根スクリューが刺入できるか
という技術的な問題も生じます。

Floating lateral massはC6やC5に多いです。

この高位はただでさえ、難関の椎弓根スクリューです。

骨折した外側塊に打てるか?
あるいはスクリューを刺入することで、骨折部位での椎間孔狭窄を生じないか?悪化させないか?

などの心配があります。

結果的に、後方2椎間固定になるわけですが、、、

骨移植についても、十分に骨移植したほうがいいのか、将来の抜釘を考えたほうがいいのか、答えがみつかりません。

本日のまとめ


Floating lateral massの治療方針の悩みでした。

ちなみに初期評価として、骨折による椎骨動脈損傷の評価はとても重要なことです。

経過観察のポイントは、脱臼の伸展の有無です。

ちなみにこの画像は、M社がとても喜びそうな写真ですね。

C5/6での狭窄+中心性頸髄損傷の症状を呈していたので、固定と一緒に除圧も行ったものです。

除圧範囲については意義あり、とされるか・・・