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とぜん201903-.001

はじめに


わたしは自分が育った訓練施設の影響で、頚椎椎弓形成術には片開き式を好んで行います。



この記事で、
・Medtronicのセンターピース®
・Globus/αテックのキャノピー®
・Zimmer/Biometのギャラリー®
の使用の雑感をまとめておりましたところ、
「しょ」先生からコメントを頂きました。

大変勉強になりました。ありがとうございます。
最近HOYAから"バスケット2"が出てる事を知ったんですが、とぜんな脊椎外科医さんの所感をお聞きしてみたいです。
こちらhttp://www.hoyatechnosurgical.co.jp/products/product_details/laminoplasty_basket2/index.html

しょ先生、このような場末のブログにコメント下さり、誠にありがとうございます。

ラミノプラスティバスケット2、もちろん存じております。

しかし、バスケット2を実際に使用したことがなく、記事にできなかったんですよね、、、
申し訳ありません。

バスケット1、きっと片開き術者からはたくさんの改良を求めた意見が多かっただろうと推察しています。
わたしも使用しましたが、ほんの数例で断念しました。

バスケット2が出て、HOYAさんからしっかりデモして頂いたんですが、、、
まだ使用していないんですよね。

使用していないくせに、意見を述べるなと石が飛んできそうですが、勇気をもって(?)コメントしたいと思います。

バスケット2の特徴は?


ラミノプラスティバスケットは、日本で設計・開発・製造をおこなった頚椎椎弓形成術用チタン製インプラントです。

バスケット2になって、両開き用プレートと片開き用プレートに分けられました。
とぜん201903-.002

片開き用プレートは片開き術者の要望に沿ったとおりに改良されており、担当の方には、「これは使用感がぐっとよくなっているなあ」、とお伝えしましたよ。

ところが、カタログをダウンロードしてみると、バスケット2の特徴はこのようにまとめてあります。
スクリーンショット 2019-08-03 12.15.33


いえいえ、そういうことではないんですよ。

バスケット2になって進化したところを考察します。

1.椎弓側、外側塊にしっかり設置できるようになった


片開き式椎弓形成術は、椎弓を挙上させる手技なので、椎弓を下から支える機構でないとどうしても安心できないんです。

今回は椎弓側はワニ口のような形状になっていて、椎弓脊柱管側にしっかり「受け」ができています。
一方で反対側の外側塊側にもgutter側にしっかり設置できるようにアンカーが備えて付けてあります。

これでしっかり安定が得られること間違いなしです!

2.プレートが曲げやすく、個々の椎弓の形状に合わせやすい


わたしは、これこそが他社製品とくらべて、一番のメリットだと感じています。

椎弓は個々であるいは高位で形状が異なります。

厚さだったり、反りだったり。

必ずしも同じプレートでは設置しにくいこともあり、その時は椎弓側を削ったりしていました。

その理由は他社プレートは固くてプレートを加工することが難しいかったからです。

とくにグローバス・キャノピー®は固くてとても曲げられませんでした。

ラミノプラスティバスケットのプレートは曲げやすく、椎弓がどんな形状だろうとうまく設置できることだと思っています。

そしてこれは、他社製品にない素晴らしいものだと思っています。

スクリューはまだ改良できるかも


個人的には、スクリューがイマイチです。

セルフタッピングスクリュー構造でないそうなので、下穴あけるだけではねじ込むことができないかもしれません。

この部分はバスケット1からの伝承のようです。

MRさんに尋ねたところの返事なので、もしかして改良されていたら、お知らせくださいませ。

本日のまとめ


ラミノプラスティバスケット2、とくに片開き用プレートについて考察しました。

実際に使用していないくせに、、、
ほんとすみません。

バスケットのなかに自家骨を詰めるかどうかは別として、プレート設置にはとてもよく進化したと思っております。

HOYA・アムテックMRさんにおいては
①プレートの曲げやすさ
②設置が安定

というところを特に強くアピールされたらよいのではないでしょうか?

しょ先生、コメントいただきまして誠にありがとうございました。
今度、実際に使用してみます(汗)

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。