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とぜん201903-.001

はじめに


テリパラチド。

脊椎外科医は全員が口を揃えて、こう言うと思います。

脊椎外科医の治療成績を変えてくれた薬剤だ、と。

椎体骨折の抑制効果のみならず、instrumentationに、多くの恩恵を受けたに違いありません。

フォルテオ®についに後発が出てまいりました。

テリパラチドBS皮下注キット「モチダ」

ただしくは商品名にもあるBS: biosimilar製剤です。

Bio similarって?


バイオシミラーってなんでしょう?

わたしには耳慣れない言葉です。

バイオ後発品というそうですが、それってどういうこと??

バイオ後続品(バイオシミラー)
高分子医薬品の中でバイオ医薬品ではアミノ酸配列が同一でも分子レベルで完全に同一かどうかは証明が困難である。そこで特許期間、再審査期間が終了した医薬品と同等/同質の品質、有効性、安全性が確認され、先行バイオ医薬品と類似のものであるとして承認された医薬品をバイオ後続品(biosimilar、バイオシミラー)と総称する。アミノ酸配列やジスルフィド結合は同一だが、高次構造、糖鎖プロファイル、凝集体の割合、C末端リシン欠損変異体の割合を含めて物理化学的な特性や生物学的な特性は同一ではない。日本ではインスリン、成長ホルモン、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン、抗TNF-α抗体などでバイオ後続品が承認されている。

ということです

後発品というだけあって、経済的には現状の患者負担額の約7割に抑えることができるようです。

具体的には約4万円超だったフォルテオが、約3万円前後となりそうです。

イーライ・リリーさんのお仕事も引き継いでくれる??


患者さんの医療費負担が少なくなることはもちろんうれしいことでしょう。

しかし、イーライ・リリーはスタッフ教育も一生懸命がんばってくれました。

外来Nsの勉強会や、自己練習キットの準備、患者用DVDを用いた外来待ち時間内での自己学習など、、、

スタッフが丁寧に患者さんに接することができるように、働きかけてくださいました。

自己による皮下注射に対する患者さんの不安を取り除いて薬剤を導入するところをいろいろな形で支援いただきました。


本日のまとめ


後発医療品による医療費抑制は、一介の勤務医にはどうすることもできない流れです。

バイオ後発品となることで、院内のフォルテオがモチダさんに切り替わる可能性大です。

リリーMRさんがスタッフの理解のために頑張ってくれたこと、このようなあまり見えない部分の努力は今後はどのようになっていくのでしょうか。

モチダさんにもイーライ・リリーさんが行ってくれた院内スタッフや患者さんに対する活動も引き継いでいただくことを心から願います。