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はじめに


わたしはメダクタの3DガイドマイスパインMC®の大ファンです。

ナビやジャクソンテーブル、透視2台などの初期投資なく、どこの施設でも導入可能、しかもスクリューはとても正確、というメリットばかりのデバイスです(透視一台は必要)。

術前のCTデータから3Dプリンターを用いて患者適合型ガイドを作成して、術中に使用します。

これまで胸椎、腰椎での使用でしたが、ついに、SAIスクリュー用のガイドで薬事承認が成されたと伺いました。

おめでとうございます!



MySpineS2AI®とは


MySpineS2AI®という名前のようです。

S1スクリューガイドにS2AIスクリューガイドが一緒になって構成されており、両S1スクリューホールと片側SAIホールの3穴構造になっています。

ガイドを拝見させていただき、仙骨は、腰椎モデルのような椎弓に合わせたフック形状がとれないので、S1スクリューの穴を利用してガイドピンで固定性、安定性を得る構造になっているものと感じました。

今回お見せいただいたSAIガイドのS1ホールは通常のペディクルスクリューの軌道で作成されておりますが、もちろんCBT軌道、PES軌道での作成も可能です。

これでヘッドを一直線に並べやすくなるのでは


通常、SAIを用いるときは最短でもL2くらいからのことが多いと思います。

SAIは、S1椎弓根スクリューの刺入点より正中側に入って、結果、ロッドを内側に曲げないと連結できないというケースが往々にして生じます。

おそらくCBTの軌道であれば、もっと確実に一直線に並ぶのではないかと考えています。

さらに、MySpineは、あらかじめWeb上のプラットフォームで設計図を作成できるので、CBT軌道のヘッドとSAIスクリューのヘッドが一直線になるように周到にシミュレーションできますよね。

ぜったい便利、超絶便利だと思います。
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本日のまとめ


腸骨へのアクセスは、tear dropを確認しながら行います。

ただ、tear dropを都度確認する作業はけっこうストレスなんですよね。


かといって、フリーハンドで打つことはバイタルに関わる合併症を考えると海千山千の術者ならまだしも、わたしのようなヘタレ素人には無謀です。

作業の簡略化や、スクリューのOBが起こりにくいことは術者を助けてくれるツールになることは間違いありません。

早速、使用してみたいと思っています。

あ、ガイドができたからといって、透視無確認でSAIを打てるということではありません。

くれぐれも誤解なきようお願いいたします。

MySpineの次なる目標は、頚椎のガイドですね!



ガイド制作に期待しつつ、わたしはSプローブのような術者を助けることができる鋼製器具の作成も考えていきたいと思っています。