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カテゴリ:脊髄血管障害

特発性頸髄硬膜外血腫を早期に診断するポイント

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はじめに


勉強会をする機会がありましたので併せて記事に致します。

頸椎硬膜外血腫についてです。

頸髄硬膜外血腫は画像を示されれば、別段に診断に困るような疾患ではありません。

重要なことは「いかに早期診断ができるか」ということであることを強調させて頂きました。

画像所見は診察所見との整合性を確かめて。腰椎疾患として治療されていた硬膜動静脈瘻dural AVFより。

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はじめに


本日の症例提示です。

下肢症状が出現した際、
患者さんをはじめ、多くの医師は
症状の由来は腰から
と考えることが多いと思います。

そして、実際に腰の画像を撮像すると、腰部脊柱管狭窄症があったりします。

これが大きな落とし穴になります。

実臨床では、腰椎症などのいわゆる退行性変性疾患は
単純な加齢現象をみていることを含むわけで
実際の症状の主座ではないことを多々経験します。

脊髄梗塞の病型

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それでは、脊髄梗塞についてまとめます。
今回は、病型についてです。

脊髄梗塞の病型


脊髄梗塞の病型は
・前脊髄動脈症候群;anterior spinal artery syndrome
・後脊髄動脈症候群;posterior spinal artery syndrome 
・中心性梗塞;central infarction 
・横断性梗塞;transverse infarction
・Brown-Sequard syndrome
に分類されます。

脊髄循環についてのまとめ

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脊髄梗塞に関して
まれな疾患なので、スタッフと勉強会を開くことにしました。
まず脊髄の動脈支配について、まとめました。

分節動脈について


脊髄を栄養する血管は、それぞれの高さの分節動脈に由来します。
分節動脈は、
・頸髄レベル;椎骨動脈、上行頸動脈、深頸動脈から
・胸髄レベル;下行大動脈からの肋間動脈と、鎖骨下動脈からの最上肋間動脈から
・腰髄レベル;腹部大動脈、正中仙骨動脈、腸腰動脈からの腰動脈から
分枝します。

敗北感しかありません。。。脊髄損傷だけではなかった。まれな脊髄梗塞という病気。

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患者さんが救急来院されました。
もともとL4/5の椎間すべり症、不安定症による高度狭窄で内服治療中です。

突然の腰臀部痛のあとに両膝から下の感覚が脱失。
立つことができない。

救急担当医から当科へコンサルトされました。
「貴科で治療中の患者さんのL4/5狭窄症状が悪化しています」
ということでしたが、
「L4/5の馬尾症でそんな急なことは起こらない、
なにか新しいイベントが起こっているはず」

頚髄硬膜外血腫に遭遇

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脊椎疾患での数すくない救急疾患


特発性脊髄硬膜外血腫は、数すくない脊椎救急疾患の一つです。
救急診療をしていればいつか確実に遭遇すると思います。

比較的まれな疾患であるため、脳卒中と診断されることもあります。

症例提示


当院に救急搬送された症例は50代の男性です。
パソコンで作業をしている際に
突然激烈な頚部痛を自覚し、
急激に右上下肢の麻痺を呈したために救急搬送されました。

まさに脳卒中様のエピソードです。
椎骨脳底動脈の解離に伴う症状が強く疑われるのではないでしょうか。

頭蓋内病変検索のため、CT、MRIを施行されましたが
とくに異常を指摘されませんでした。

脳幹部虚血病変においては発症直後には画像上明らかにならないこともあるため
症状のみで梗塞治療が行われてしまう症例も報告されています。

この症例は頭蓋内検索が済んだあとに、すぐに頚椎を追加で検索され、診断がつきました。
血腫除去のための緊急手術の準備をしつつ
症状を観察すると数時間の経過で改善傾向がありました。
そのまま保存加療を選択し、完全回復を得ることができました。

MRIは経時的に撮像したMRIでも血腫は徐々に吸収され、完全になくなりました。

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5日後
5日後

2ヶ月後
2ヶ月後


治療のうえでもっとも重要なこと


本症例のように、脊髄硬膜外血腫は早期診断、早期治療にて良好な予後が期待できる救急疾患です。
硬膜外血腫の多くは原因不明ですが、
最近では脊椎硬膜外ブロックや抗凝固剤の使用頻度が増したため、
増加傾向にあるとも指摘されています。

今回のように保存加療のみで改善する例もありますが、
・麻痺の程度がつよい(MMT 3レベル以上)
・膀胱直腸障害を呈している
・経過で増悪傾向にある
ような症例は緊急で血腫除去が必要です。

神経症状の改善は
治療開始前の神経症状
と、
治療開始までの時間
に依存するので
早期診断が重要です。
脊椎外疾患としての鑑別は脳卒中、大動脈解離などですが、
脳卒中様の症状を呈していても
・頚部痛を伴う症例
・感覚障害が脊髄パターン
であれば頚髄硬膜外血腫の可能性を念頭にいれて治療にあたる必要があると思います。

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