カテゴリ

カテゴリ:頚椎疾患

靭帯骨化症(頚椎後縦靭帯骨化症)と診断された方へ

カテゴリ:
頚髄症や胸髄症を発症しやすい靭帯骨化症についてまとめました。
とくに多い頚椎後縦靭帯骨化症についてです。

病態


脊柱管を構成している靭帯には後縦靭帯と黄色靱帯があります。
原因は明らかではありませんが、
遺伝的素因によりこれらの靭帯が骨化していく病態が靭帯骨化症です。
鍾乳洞のように徐々に骨化していくもので、
急激にみるみる骨化していくわけではありません。
よって症状は外傷のような衝撃が加わらないかぎり、
緩徐に進行していきます。
一般的にはアジア人に多く、女性よりは男性に多く、脊髄症発症時期は50歳前後に多いです。
肥満症や糖尿病を合併していることが多く、何らかの糖代謝異常の関与が指摘されています。
骨化のためにカルシウムの代謝異常の関与も指摘されています。
日本人の有病率は2~4%といわれていますが、全例症状を引き起こすわけではありません。
骨化した靭帯により、脊柱管が狭くなって脊髄が圧迫を受けると症状をきたします。
001
002

圧迫性脊髄症(頚椎症性脊髄症)と診断された方へ

カテゴリ:
圧迫性脊髄症についてまとめました。
とくに頚椎症性脊髄症に関しての話になります。

病態


脊椎は老化や反復する負荷によって脊椎症を呈します。
脊椎症とは、椎間板の膨隆や椎間関節の変形・骨棘の形成、黄色靭帯の肥厚などの
変化が生じた状態です。
脊椎症をきたすと神経の通り道である脊柱管や椎間孔が狭くなっていきます。
狭窄によって脊髄や脊髄の枝の脊髄神経が圧迫されると症状を呈します。
頚椎症の場合では、
頸髄の圧迫症状を頚椎症性脊髄症、
脊髄神経の圧迫症状を頚椎症性神経根症
といいます。
頚椎症は無症状の方でも、60歳以上であればMRIで実に85%以上認めます。
そのうち8%では頸髄に圧迫所見があったと報告されており、

頚椎症の進行。判断に重要な服部分類とは。

カテゴリ:
頚椎症性脊髄症の進行の判断の基準の一つに
服部の分類
を考慮することは重要なことです。
1970年台の発表です。
山口大学整形外科教授 服部奨先生の業績です。
MRIのない時代の研究で、尊敬してやみません。

服部分類
40


頚椎症性脊髄症の手術適応を考える。

カテゴリ:

頚椎症性脊髄症


頚椎症性脊髄症とは
加齢性変化のために変形した頚椎椎体や椎間板、黄色靭帯などによって
頸髄あるいは神経根が圧迫を受けるために生じた神経症状のことです。
加齢性変化は病気ではなく、生理現象で、いわば必然の変化です。

20150729_085653


症状と判定基準


具体的な症状は、
・手足のしびれ
・手や足の細かい作業ができなくなる
(お箸やボタン、書字がうまくいかない)
(手すりがないと階段がうまく登り降りできない、杖がないと足がつっかかって転びそうになる)
・やがて尿や便の調整がうまくいかなくなる
などの症状が出てきます。

頚椎椎弓形成術用のインプラントについて

カテゴリ:
今回は、
後縦靭帯骨化症 (ossification of the posterior longitudinal ligament: OPLL)
による圧迫性頚髄症の頚椎椎弓形成術
について記事にしたいと思います。

圧迫性頚髄症に対しては、
投薬や安静加療などの保存加療で改善が得られず
症候がどんどん悪化していくような場合では
手術加療が選択されます。

OPLLにおいては
K-lineを参考に、前方アプローチと後方アプローチとを考慮すると思います。
001


頚椎椎弓形成術は後方アプローチの一つで、
片開き法あるいは観音開き法で椎弓を拡大形成して、頸髄の圧迫を除くものです。
それぞれの優劣に対する論文は数多くありますが、
管理人としては、得意な人が得意な方法で行うのが一番かな、と思っております。

わたしはこれまでの修練施設での経験から、片開き法が馴染みです。
慶應義塾大学の平林先生の手技で、多くの脊椎外科医にmodifyされ、
日本のみならず海外でもスタンダードになっている手術手技です。

これまで、hydroxyapatite spacerを用いていましたが、
外側偏奇しているようなOPLLに対して常に心配がありました。
外側塊と挙上した椎弓の間にspacerをはめ込みますが、
ツメによる内板のために、思ったほど拡大が得られないことがあるのです。
gutterやhingeを、より外側に設ける必要がありますが、
静脈叢の出血や、神経に対するheat injuryが心配です。
幸い大きなトラブルなく経過していますが、
OPLLは、非常にストレスフルです。

003


なんとかできないかなと思っていました。
現在は、2013年9月から本邦で使用可能となった
Medtronicのcenterpiece™というインプラントを使用しています。
002


チタンのプレート構造で、外側塊設置のツメが小さく、プレートは外側で椎弓と連続する構造なので
・HA spacerより、もっと外側の径で脊柱管の拡大が得られること
・スクリューでしっかり固定するので再狭窄やインプラントの脱転の心配が少ないこと
が特徴かと思います。

骨伝導についての賛否はあるかと思いますが、
いまのところOPLL外側偏奇型に対して使いやすい印象があります。
多少gutterが脊柱管内にあっても十分な脊柱管の拡大が得られるように思っています。
004


しかし、centerpiece™で一つの椎弓を拡大形成するのに、
スクリューを3本使用しなければならず(メーカーの推奨)、
仮にC3-6の4椎弓形成した場合に使用するスクリューは12本!!で、
胸腰椎の5椎間固定に相当するインプラント費用が発生してしまうのは
医療経済的にどうかと思うんです。。。

このページのトップヘ

見出し画像
×