カテゴリ

カテゴリ:論文紹介

ところでカフリークテストって?

カテゴリ:
前回の記事の
「やっぱり頸椎前方固定は怖い」
でカフリークテストというものについて補足したいと思います。

頸椎固定術とカフリークテストのくくりでは
後頭頸椎固定術後に気道閉塞をきたした2例
西田 幸司, 林 聖樹, 松下 亮介, 井上 博幸, 村上 祐司, 延藤 博朗, 望月 由
Journal of Spine Research (1884-7137)4巻1号 Page40-43(2013.01)
のみヒットしました。

この論文は後頭骨頸椎固定術後の気道閉塞についてですが、
カフリークテストについてわかりやすく記載されております。

C1後弓のanomaly、posterior ponticulusについて

カテゴリ:

はじめに


頭蓋頚椎移行部は発生学的にanomalyの多い部位です。
よって手術でアプローチする場合には
術前に必ず血管の走行や骨構造について、しっかりと評価しておく必要があります。

先日ハングマン骨折で後方C2-3固定をするときに
anomalyがあって術前評価の重要性を再認識したことを記事にしました。
これだから椎骨動脈は評価しておかないと・・・

しかしそのanomalyがどのように分類されるのか、なかなか調べきれずにいたところ
「これはponticulus posticus on the posterior arch of the atlasですね」
とコメントでご指導いただきました。

非常に嬉しかったです。
ありがとうございました。

001


御蔭でまとまっている文献にもたどり着くことができました。

抜管前・直後や病棟管理にオススメ、Knee-up testのご紹介

カテゴリ:

はじめに


脊椎術後の管理において、絶対欠かせないものに神経症状の確認があります。

術後麻痺が出現したあるいは悪化した場合は、緊張感が走ります。

血腫などの重篤な障害が発生している可能性が高いため、
緊急での再手術が必要になるかもしれないし、
場合によっては永続的な障害となる可能性があるからです。

胸腰椎破裂骨折の手術治療の方法には正解がない!!

カテゴリ:
002


はじめに


胸腰椎移行部の不安定破裂骨折の治療についてはコンセンサスがなかなか得られず
controversialな領域です

治療方針についておおいに悩むのではないでしょうか?

・前方 or 後方 あるいは前方後方combine
・前方後方なら同時あるいは二期的
・それなら前方から?後方から?

・オープン vs MIS
・in situ vs 積極的なreduction

・椎体形成を追加するかどうか
・骨折椎体にもscrewを入れるか

・instrumentの範囲はshort? long?

・患者の骨質は?
・固定部の隣接椎体の状況は?
・骨折高位は?
・合併症、全身状態は?

など多くのことが加味されます。

これだけ多くのことを考えるので、正解なんてありませんよね。

考えられる限りの要因を熟考した上で、個々に合わせて対応していく
これしかありません。

その上でわたしは若年者で骨質の懸念がない症例は
Medtronic SOLERA; trauma instrument setとsagittal adjusting screwを用いた
short MIStによる整復固定を積極的に行っております。

カテゴリ:

はじめに


化膿性椎体椎間板炎や腸腰筋膿瘍などの感染性疾患は
脊椎領域のみならず、感染症例はどんどん増加していることと思います。

医療の発展による高齢化易感染性宿主の増加がおもな理由として挙げられます。

化膿性椎体椎間板炎においては、
・感受性のある適切な抗菌薬投与
・局所の安静
が加療の軸です。

感受性を確かめるためには敵の正体を暴くのが大切です。
血液培養、局所の培養を駆使して、相手を同定するわけです。

起炎菌が検出され、抗菌薬の治療が功を奏した時、
ふと疑問が生じるわけです。

いったいいつまで抗菌薬を継続したらいいの??

悪性腫瘍の椎体転移を疑ったときの検査のすすめかた

カテゴリ:

はじめに


椎体骨折の原因は、外傷や骨粗鬆症性が大多数です。
しかし他にも感染や炎症性椎体疾患、腫瘍による骨破壊にともなう病的な骨折もあります。

「両下肢麻痺となった胸椎椎体骨折」という紹介がありました。

その時点でイヤな予感がしていたのです。

非特異性腰痛が80%!?

カテゴリ:
05

はじめに


腰痛症には、非特異性腰痛という概念があります。

定義では
脊椎に特異的な病理が見いだせない腰痛
のことをいいます。

腰痛の由来は、脊椎以外にも、
内臓にあったり、
血管にあったり、
神経にあったり、
しいては心因性のものだったり
いろいろ考えられております。

カテゴリ:
ケアネットに興味深い論文が掲載されておりました。

骨転移を契機に整形外科で原発巣を診断した患者を当該診療科にどう引き継ぐか
畑中敬之ら 整形外科と災害外科. 64(1); 155~158, 2015.

これは、ほんとうに苦労致します。

転移なのでstage4です。

当該診療科といえど、積極的な治療の対象となり得ないことがあります。
ともすれば受け入れてくれない可能性があります。

以前、前立腺がん加療中の転移性脊椎腫瘍、前立腺がんのメタで
脊髄症を急性発症され下肢麻痺を生じた患者さんが救急搬送されましたが、
転送先を探しましたがまったく受けてくれません。

カテゴリ:
2016年に異動します。

これまで自家用車で通勤していましたが、
通勤時間は往復2.5時間、運動不足もいいところです。

5.5年勤務で、なんと10kg近く体重がgainしてしまいました。

これでは健康状態を維持することができないと不安になってしまいます。

肥満に関しては
高血圧症
2型糖尿病
脳梗塞
冠動脈疾患
認知症(内臓脂肪)
うつ病なんかも
とにかく、枚挙に暇がありません!

申年です。サルの実験で脊髄損傷からの機能回復のメカニズムが明らかになりました。

カテゴリ:
新年明けましておめでとうございます。

しんねん、と変換したら、信念と出てきた、とぜんな脊椎外科医です。
読んでくださった方々になんとか有益なブログになるよう、今年も頑張っていきたいと思います。

さて、今年の干支はさる、ですね。

サルといえば、このような記事があります。
Science 350: 98-101; 2015.
側坐核から運動野への機能的統合が脊髄損傷からの機能回復に貢献する

  意欲を高く持つと脳脊髄損傷後のリハビリテーション効果が上がるということはよく知られていますが、そのメカニズムは未だ明らかではありません。我々の研究グループでは近年、部分的な頚髄損傷になったサルにおいて、一度は麻痺した手指の運動が1ヶ月程度で回復することを見いだし、その運動機能回復に対する大脳皮質の関与について検討してきました(Nishimura et al. Science 2007)。機能回復中に意欲に関与していると考えられている側坐核を含む腹側線条体の活動が損傷前に比べて増大しており、その側坐核活動は大脳皮質運動野の活動と相関するようになることを見出しました。そのことから、側坐核と運動野を結ぶ神経ネットワークが機能回復に重要である可能性を示してきました(Nishimura et al. PLOS ONE 2011)。
  しかし、先の研究では運動機能が回復したサルでは側坐核と運動野の活動の関係性が強くなるということを示すことはできましたが、その因果関係については未だ不明でした。そこで、本研究では、手の運動機能回復に対する側坐核及び運動野の活動の因果関係を明らかにするために、運動野と側坐核より電気的な脳活動を測定しながら、脊髄損傷前後のさまざまな時期において側坐核を薬理的に不活性化し、それにより引き起こされる手指の運動と運動野の電気活動の変化を観察しました。
  まず側坐核と運動野の間の情報の流れを明らかにするために、脊髄損傷前後の機能回復過程のさまざまな時期で、餌を指でつまむ運動中(図の手の巧緻性を示す)の側坐核と運動野の電気的活動を同時に記録しました。すると、脊髄損傷前にはみられなかった側坐核から運動野への情報の流れが、機能回復中には強く認められるようになり、運動機能が回復すると再び認められなくなりました。このことは、損傷からの回復時に側坐核が運動野を活性化しているということを示唆します。
  次に、実際にその因果関係を検証するため、側坐核に神経活動を抑制する薬物を注入することで側坐核の活動を一時的に不活性化し、それにより引き起こされる手指の運動と運動野の電気活動の変化を観察しました。すると、脊髄損傷から回復し始めていた手の運動は側坐核の不活性化によって回復過程の早期においてのみ障害されました。このときにサルが餌をとろうとする意欲の低下はみられませんでした。さらに、側坐核の不活性化によって運動野の活動は大きく抑制されることが明らかになりました。これらの結果から、脊髄損傷からの機能回復過程では側坐核が運動野の活動を促進することが、運動の遂行に重要な役割をはたしていることが証明されました。

Function of nucleus accumbens in motor control during recovery after spinal cord injury
Masahiro Sawada, Kenji Kato, Takeharu Kunieda, Nobuhiro Mikuni, Susumu Miyamoto, Hirotaka Onoe, Tadashi Isa, Yukio Nishimura
Science 350:98-101 (2015)
53

脊髄損傷前や脊髄損傷から完全回復した後では、手の運動を実行するために、側坐核の活動は必要とされていない。ところが、脊髄損傷の機能回復早期では側坐核によって活性化された運動野の活動が、手の運動機能回復を支えている。



脊髄損傷患者さんにとって、多岐にわたるチームの関わり合いが必要です。
外科医としてどこまで貢献できるのか悩みます。

昨年、脊髄損傷に関して、
脊髄損傷は手術での回復が困難であるため、外科医としては挫けそうになること
・ノーベル生理学医学賞受賞の山中伸弥教授のiPS細胞発見と現在の応用の講演を聴いて感動したこと
をpostしました。

側坐核腹側線条体をうまいこと刺激できれば外科医としての新たな役割ができるかもしれません。
ちょっと想像つきませんが、、、

まとめ


この研究では早期のリハビリ医療の重要性もさらに明らかになったと思います。
側坐核の役割が明らかになったことで、治療法が産み出される可能性が出てきました。

もちろん今後の再生医療にも注目です。

澤田眞寛先生の今後のますますのご活躍を祈念いたします!!

このページのトップヘ

見出し画像
×