
カテゴリ:説明用パンフレット
低侵襲法による脊椎後側方制動術について
脊椎骨折の手術治療のひとつである低侵襲法による脊椎後側方制動術についてまとめました。
“MISt;minimally invasive spinal stabilization”ととも呼ばれる手技です。
手術の目的
椎体骨折の程度が悪いと、じぶんの背骨で体重を支えることができないばかりではなく、
折れた骨が背骨の中を通る神経に食い込んで、
・しびれや痛み、
・麻痺、
・排泄の調整ができなくなる膀胱直腸障害
などの神経障害を引き起こしてしまいます。
重度痙縮に対する治療、ITB療法について
痙縮に対する治療法である、ITB療法についてまとめます。ITB療法とは
ITB療法とは、Intrathecal baclofen therapyの略です。
バクロフェン髄腔内投与療法と訳されます。
脊髄損傷や脳血管障害による痙縮の症状に苦しむ患者さんに行う治療法です。
日本では2002年に臨床試験が開始され、2005年4月より保険収載となった治療法です。
・背側から腰部椎弓間を経由して、硬膜内にカテーテルを挿入する
・背側皮下から腹側皮下までカテーテルを通す
・バクロフェンを充填したポンプを腹部の皮下に埋め込み
顕微鏡下腰椎椎間板ヘルニア切除術を受ける方へ
腰椎の手術治療のひとつ、顕微鏡下腰椎椎間板ヘルニア切除術についてまとめました。
いわゆる顕微鏡下Love法、Micro-Loveなどと呼ばれます。
腰椎椎間板ヘルニアを罹患している方は非常に多いですが、
80%以上は保存的加療で改善しますので、
安易に手術加療を選択せず、十分に加療を行ってみることが大切です。
胸腰椎損傷を受傷された方へ
胸腰椎損傷のついての考え方、治療についてまとめました。不幸にして背骨を骨折してしまった時に参考になればと思います。
病態
外傷により脊椎が骨折している状態です。
脊椎は体幹の支持をする役割と、背骨を通る脊髄や神経を保護する役割があります。
骨折してしまうと体幹を支えることができないのみならず神経まで損傷してしまいます。
頚椎前方除圧固定術を受ける方へ
頚椎の手術治療のひとつ、頚椎前方除圧固定術についてまとめました。
手術の目的
頚椎の加齢性変化による骨の棘や椎間板ヘルニアのために、
頸髄の圧迫あるいは神経根の圧迫を生じて
・上肢や下肢のしびれや痛みが出現している
・箸やボタンを扱うような指の細かい動作がしにくい
・歩行がうまくできなくて階段の昇り降りに手すりが必要
・さらには平地でも杖が必要
・排泄の調整が困難となっている場合、
あるいは一側上肢の激しい痛みやしびれのために生活がままならないような症状が出ている状態で、
いくら内服加療を行っても改善が望めない場合
徐々に悪化している場合に
手術加療を行います。
頚椎前方除圧固定術とは、
椎間板ヘルニアと診断された方へ
椎間板ヘルニアについてまとめました。とくに、頚椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアについてです。
病態
椎間板は椎体と椎体の間を支えるクッションの役割を果たしています。
椎間板の中心はゼリー状の髄核で、周囲は線維輪と呼ばれる丈夫な靭帯様の組織で構成されております。
加齢現象や反復する負荷によって椎間板が膨隆したり、線維輪の亀裂から中身が飛び出したりして
周囲の神経に接触し、炎症をおこして痛みやしびれ、麻痺を生じてしまう病態が椎間板ヘルニアです。
飛び出しているだけでなく、椎間板のクッションの役割が損なわれると
上下の椎体骨同士がぐらぐらして不安定な状態になってしまうこともあります。
低侵襲腰椎前方椎体間固定術(XLIF)について
腰椎の固定手術治療のひとつである、低侵襲腰椎前方椎体間固定術(XLIF)
についてまとめました。
手術の目的
変形性腰椎症により椎間板や関節の機能不全が生じると、
腰椎の前後のずれ、左右のずれ、ゆがみをきたして
腰部の神経が圧迫されてしまいます。
すると、腰痛や下肢のしびれ、痛みなどで日常生活が困難となります。
保存加療によって症状の改善を試みるのですが、
どうしても改善が望めない場合は手術加療を行います。
低侵襲腰椎前方椎体間固定術とは、
頚椎椎弓形成術を受ける方へ
頚椎の手術治療のひとつ、頚椎椎弓形成術についてまとめました。
手術の目的
頚椎症性脊髄症のため、
・上肢や下肢のしびれや痛みが出現している
・箸やボタンを扱うようなの指の細かい動作がしにくい
・歩行がうまくできなくて階段の昇り降りに手すりが必要
・さらには平地でも杖が必要
・排泄の調整が困難となっている
ような場合に、内服加療によって症状の改善を試みるのですが、
どうしても改善が望めない場合
あるいは徐々に悪化している場合
は手術加療を行います。
靭帯骨化症(頚椎後縦靭帯骨化症)と診断された方へ
頚髄症や胸髄症を発症しやすい靭帯骨化症についてまとめました。とくに多い頚椎後縦靭帯骨化症についてです。
病態
脊柱管を構成している靭帯には後縦靭帯と黄色靱帯があります。
原因は明らかではありませんが、
遺伝的素因によりこれらの靭帯が骨化していく病態が靭帯骨化症です。
鍾乳洞のように徐々に骨化していくもので、
急激にみるみる骨化していくわけではありません。
よって症状は外傷のような衝撃が加わらないかぎり、
緩徐に進行していきます。
一般的にはアジア人に多く、女性よりは男性に多く、脊髄症発症時期は50歳前後に多いです。
肥満症や糖尿病を合併していることが多く、何らかの糖代謝異常の関与が指摘されています。
骨化のためにカルシウムの代謝異常の関与も指摘されています。
日本人の有病率は2~4%といわれていますが、全例症状を引き起こすわけではありません。
骨化した靭帯により、脊柱管が狭くなって脊髄が圧迫を受けると症状をきたします。

