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カテゴリ:その他の腰椎疾患

腰椎分離症に対する外科治療の低侵襲化について

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202004とぜん.001

はじめに


腰椎分離症は、若い人、とりわけアスリートに多い腰痛の一因です。

疫学的には若年者の約5%前後、アスリートには15%程度に発症するとされます。

大多数、9割程度がL5に発生して、ついでL4と続きます。

海外では女性の体操選手に多いという報告もあります。

若年者であるため、インターハイなどの試合や進学などの真っ只中におります。

いくら治療のためとはいえ、スポーツを停止することは、若年者の患者さんやご両親に多大な心理的ストレスをかけることになり、十分に病状を話し合って、本人、ご両親の双方に理解してもらうことがとても大切です。

まれな腰痛疾患②SAPHO症候群について

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はじめに


最近、腰痛について深く考えさせられています。

きっかけは
山口大学 鈴木秀典先生の論文「慢性腰痛(非特異性腰痛)」の治療 
脊椎脊髄 29(1): 35-41, 2016
です。

腰痛患者のうち非特異性腰痛と診断されていたもの72%は診断が可能であり、
どうしても診断が難しいものが28%で、これが真の非特異性腰痛の割合である。

よって腰痛患者の78%は整形外科専門医が詳細な診察を行えば診断が可能である。

という結論です。

自分も診断の精度を高めたいと思い、腰痛診療のアップデートを開始しています。

今回はSAPHO症候群についてです。

SAPHO umbrella Clinical Radiology 67 (2012) 195-206
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まれな腰椎疾患③緊張性脊髄終糸症、脊髄終糸症候群について

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はじめに


本日は、まれな腰痛疾患③です。

緊張性脊髄終糸症、脊髄終糸症候群について取り上げたいと思います。

TFT;tight film terminaleなどともいわれます。

脊髄終糸とは


脊髄終糸とは、
伸び縮みの力がある軟膜が糸状になった組織
で、尾端から尾椎までつながっております。

その役割はまさにハンモックで、脊髄を支えてくれています。

腰痛疾患における心理社会的要因のスクリーニングの問題

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はじめに


現状のわたしの非特異性腰痛の診療において、
ふだんから考えている大きな問題が2つあります。

ひとつは、「ほんとうに85%が非特異性腰痛なのだろうか」ということ。
もうひとつは「心理社会的要因をどう拾いあげるか」ということです。

先日ポストした、山口大学 鈴木秀典先生の論文
「慢性腰痛(非特異性腰痛)」の治療 脊椎脊髄 29(1): 35-41, 2016
では、

腰痛患者のうち非特異性腰痛と診断されていたもの72%は、診断が可能であり、
どうしても診断が難しいものが28%で、これが真の非特異性腰痛の割合である。
よって腰痛患者の78%は整形外科専門医が詳細な診察を行えば診断が可能である。


と結ばれております。
反省し、腰痛診療をアップデート中です。

そしてもうひとつ、心理社会的要因の拾い上げについても興味を持っていることがあります。

まれな腰痛疾患①Bertolotti症候群について

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はじめに


ひとくちに腰痛といっても
はっきりとした画像上の責任病変を認めない原因不明のものを
非特異性腰痛”といいます。

しっかり定義を引用すると
脊椎に特異的な病理が見いだせない腰痛のことをいい、
実に腰痛の80%以上を占めている

とされます。

では、逆に特異的な腰痛をすべて挙げることができますか?

先日の記事で、
整形外科専門医が丁寧で詳細な診察をすれば約8割の腰痛は診断がつく
という論文を紹介しました。

診察ですべてを除外せずに
非特異性腰痛=80%以上
が一人歩きしているような印象があるのです。

自分も襟を正して診療すべきと感じます。

そんな感じで、本日はまれな横文字の腰痛①
Bertolotti症候群
について述べます。

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