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タグ:頚椎損傷

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はじめに


勤務医という仕事は、常々、スケジュール通りにいかないですね。

やむを得ないといえば、それまでですが、何かと犠牲にせざるを得ません。

かといって、犠牲で成り立った診療行為をどなたも理解くださりません。

とてもさびしい気持ちになりますが、なにか前向きにとらえて、昇華していくよりほかありません。

自分への投資が後回し


今回は、高名な先生の手術見学にいく予定でした。
が、急遽、頚椎損傷の症例が来て手術が必要であったために、出張をキャンセル致しました。

手術見学の後の情報交換会ではきっとエキサイティングな話が聞けると思ってこれまた楽しみにしていたのですが、、、

残念です。
非常に残念です。

なかなかこのような機会に巡り合うことはできないので、、、

「自己を高めて、地域の患者に貢献する」

このためには、出稽古はとても大切です。

丁重なお詫びメールの返事に、
「脊椎外科医とは因果な商売ですね」
とございました。

頚椎損傷,DF2は前方から?後方から?

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DF損傷について


DF損傷とは、Distraction-Flexion injuryの意で、
伸延力+屈曲位での損傷型です。
比較的頻度の高い損傷型で頚椎損傷全体の35%前後とされます。

最近経験したDF2の2症例について私見をまとめます。


2つの症例の提示


片側の椎間関節脱臼;Unilateral facet interlockingを呈しています。
いわゆるDF2: destruction-flexion stage2です。

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まずは頭蓋直達牽引にて整復を試みます。

その頚椎後方固定術、透視は至適な角度で入りますか?

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交通外傷による頚椎損傷で後側方固定術(PLF)を施行しました。

C5-6が癒合しており、
C6/7で椎間板がruptureし、前方が開大しています。
後方は圧縮力のため
C6の右外側塊から左の椎弓と外側塊の一部にかけて骨折していました。

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compression extension injury stage 3 (CES3)と判断しました。

骨折している右C6のlateral massを除いて
C4-5-6 lateral mass screwにC7-T1 pedicle screwでのPLFを施行いたしました。
2/3、3/4に関しては除圧も行いました。


強直性脊椎病変を伴う頚椎損傷の診断

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はじめに


強直性脊椎病変(ASD; ankylosing spinal disorders)は、高齢化社会の昨今、どんどん増えていくだろうと予測されます。
脊柱の可動性が失われているため、ちょっとした外傷でも脊椎の損傷を引き起こしてしまいます。

そのうえ、骨折部位に応力が集中してしまうので、骨は治りにくいのです。

初期に運良く神経障害がなくても、
“適切に治療が行われなければ”
骨折椎体が不安定化し、遅発性神経障害を高率におこしてしまいます。

適切に診断、治療を行うことが難しい


この、「適切に治療が行わければ」のところで、常に討論になるのですが、
原因の一つに、
診断の遅れ
が挙げられます。

過去のReviewでは、

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