敗北感しかありません。。。脊髄損傷だけではなかった。まれな脊髄梗塞という病気。
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患者さんが救急来院されました。もともとL4/5の椎間すべり症、不安定症による高度狭窄で内服治療中です。
突然の腰臀部痛のあとに両膝から下の感覚が脱失。
立つことができない。
救急担当医から当科へコンサルトされました。
「貴科で治療中の患者さんのL4/5狭窄症状が悪化しています」
ということでしたが、
「L4/5の馬尾症でそんな急なことは起こらない、
なにか新しいイベントが起こっているはず」
と、まずCTで、大動脈解離や、その他の救急疾患がないことを確認してもらいつつ
診察に伺いました。
自宅で安静中にもかかわらず急激な発症。
発症からわずか2時間程度で、
・運動障害
膝立ては可能、足関節の屈曲、伸展ができない。
・感覚障害
両大腿内側から両膝下にかけての感覚障害。
両膝下に関しては全周性、足の甲も足の裏も、脱失。
足趾位置覚は、まったくわからず。
・深部腱反射
下肢腱反射なし。肛門括約筋反射なし。
という症状になっております。
出血あるいは虚血
膿瘍や腫瘍などによる急性の圧迫
あるいはヘルニアのepidural migration
conus近傍の脊髄炎
などが考えられました。
L4/5はワンチャンあるかもしれませんが、、、
と放射線科にコールし、
緊急でMRIを施行してもらいました。
発症3時間半、当院搬入3時間くらいで
頭蓋から全脊椎のMRIが完成。

既知のL4/5の高度狭窄しか明らかな病変を認めませんでした。
そうなると、脊髄梗塞がもっとも考えられます。
ただし、そう確定していいのでしょうか?
膀胱直腸障害が出現しており、
万が一L4/5が原因で、
もしかしたら改善するかも、
という期待をこめた可能性を考えて
緊急除圧の準備を整えてもらいながら、
再度診察に伺うと、
すでに両下肢は完全にflaccidになっておりました。
鼠径部大腿内側付近の感覚は保たれておりますが、
そのあたりが境界で、以下は完全に感覚の脱失。
やはりL4/5での可能性はなく、
epiconus領域の虚血
と、泣く泣く診断いたしました。
症状からは
前脊髄動脈領域、後脊髄動脈領域をまたがっており
横断性脊髄障害です。
翌日MRIを撮像すると、epicounsからconusにかけて髄内にT2高信号領域を認めました。

確立した治療法はありません。
機能予後は不良です。
無念です。
本人のサポートができるよう、家族、スタッフと一丸になって対応に望みます。。。
脊髄再生医療、それしかないのでしょうが
それ以外になんとかならないものでしょうか・・・?
診察に伺いました。
自宅で安静中にもかかわらず急激な発症。
発症からわずか2時間程度で、
・運動障害
膝立ては可能、足関節の屈曲、伸展ができない。
・感覚障害
両大腿内側から両膝下にかけての感覚障害。
両膝下に関しては全周性、足の甲も足の裏も、脱失。
足趾位置覚は、まったくわからず。
・深部腱反射
下肢腱反射なし。肛門括約筋反射なし。
という症状になっております。
出血あるいは虚血
膿瘍や腫瘍などによる急性の圧迫
あるいはヘルニアのepidural migration
conus近傍の脊髄炎
などが考えられました。
L4/5はワンチャンあるかもしれませんが、、、
と放射線科にコールし、
緊急でMRIを施行してもらいました。
発症3時間半、当院搬入3時間くらいで
頭蓋から全脊椎のMRIが完成。

既知のL4/5の高度狭窄しか明らかな病変を認めませんでした。
そうなると、脊髄梗塞がもっとも考えられます。
ただし、そう確定していいのでしょうか?
膀胱直腸障害が出現しており、
万が一L4/5が原因で、
もしかしたら改善するかも、
という期待をこめた可能性を考えて
緊急除圧の準備を整えてもらいながら、
再度診察に伺うと、
すでに両下肢は完全にflaccidになっておりました。
鼠径部大腿内側付近の感覚は保たれておりますが、
そのあたりが境界で、以下は完全に感覚の脱失。
やはりL4/5での可能性はなく、
epiconus領域の虚血
と、泣く泣く診断いたしました。
症状からは
前脊髄動脈領域、後脊髄動脈領域をまたがっており
横断性脊髄障害です。
翌日MRIを撮像すると、epicounsからconusにかけて髄内にT2高信号領域を認めました。

確立した治療法はありません。
機能予後は不良です。
無念です。
本人のサポートができるよう、家族、スタッフと一丸になって対応に望みます。。。
脊髄再生医療、それしかないのでしょうが
それ以外になんとかならないものでしょうか・・・?
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