術中モニターにおいて、free run EMGに期待されること
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前回、MEPとD-waveについてまとめました。MEPの利点は
・感度はほぼ100%
・multiple channelで多くの筋を検出可能
D-waveの利点は
・MEPで拾えない麻痺が強い症例でも安定した波形が得られる
・特異度と信頼性が高い
という点でした。
よって、脊椎脊髄病学会モニタリング委員会ワーキング・グループから
感度、特異度、偽陽性率、偽陰性率の検討では
MEPとD-waveの組み合わせが最もよかった
と報告されております。
しかしD-waveは脊髄誘発電位なので、いつでも簡単に設置できるわけではありません。
tube電極なので中下位胸椎になってくると記録電極が挿入困難ですし、
硬膜外にtube挿入が必要なので、経皮では煩雑です。
そしてこれらの運動モニターの一番のデメリットは
刺激のためにいったん手術操作を中断する必要がある
ということです。
それに対して、
free run EMG
は持続筋電図モニターのことで、完全にリアルタイムです。
American Society of Neurophysiological Monitoring (ASNM) では
SSEPとMEPに加えてfree-run EMG(あるいはstimulated EMG)の併用を推奨しています。
リアルタイムで筋の情報が得られるメリットは非常に大きいのです。
しかしデメリットも大きいため、まだまだのところもあります。
具体的には、
・信頼性が低い。鋭敏すぎる。
・麻痺筋の同定が不可能で、詳細を評価することができない
・大きな波形変化があれば神経を触っていることがわかる程度
・波形の判定法が確立されていない
ということなんです。
しかし、これらの問題が解決して、EMGでも多くの事象が解析できるようになれば、
モニターとして実用性はかなり高まるでしょう。
MEPと併用することで、
脊髄に対する不可逆な侵襲が加わる一歩手前で察知できるようになれば
どんなに素晴らしいことでしょうか。
tube電極なので中下位胸椎になってくると記録電極が挿入困難ですし、
硬膜外にtube挿入が必要なので、経皮では煩雑です。
そしてこれらの運動モニターの一番のデメリットは
刺激のためにいったん手術操作を中断する必要がある
ということです。
それに対して、
free run EMG
は持続筋電図モニターのことで、完全にリアルタイムです。
American Society of Neurophysiological Monitoring (ASNM) では
SSEPとMEPに加えてfree-run EMG(あるいはstimulated EMG)の併用を推奨しています。
リアルタイムで筋の情報が得られるメリットは非常に大きいのです。
しかしデメリットも大きいため、まだまだのところもあります。
具体的には、
・信頼性が低い。鋭敏すぎる。
・麻痺筋の同定が不可能で、詳細を評価することができない
・大きな波形変化があれば神経を触っていることがわかる程度
・波形の判定法が確立されていない
ということなんです。
しかし、これらの問題が解決して、EMGでも多くの事象が解析できるようになれば、
モニターとして実用性はかなり高まるでしょう。
MEPと併用することで、
脊髄に対する不可逆な侵襲が加わる一歩手前で察知できるようになれば
どんなに素晴らしいことでしょうか。
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