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引き続き、S.G.H:Singapore General Hospitalの手術室からです。
この壁、なにかわかりますか?
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正解は、放射線の遮蔽用の壁なんです。

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XLIF中のS.G.H:Singapore General Hospitalの手術室の風景です。

低侵襲手術と従来手術との違い


脊椎の低侵襲手術は、
デバイスの進歩透視やナビゲーションの技術の進歩によって
もたらされたと言っても過言ではありません。
小皮切で、最小侵襲でinstrumentationを行っていきます。

従来はムキムキに、かつ広範に展開して、
ひとつひとつ、メルクマールとなる構造物を確認しておりました。

一方、最小侵襲手術では、透視、あるいはナビゲーションにより確認するわけです。

よって低侵襲を得た代償として、患者さんの被爆もさることながら、
繰り返し手術を行う術者や、スタッフなどの医療者側の被爆量が大きな問題なのです。

放射線防護の3原則


放射線防護の3原則は
透視時間
遮蔽
距離
です。

被爆低減のためには、この3原則に従い、
手術手技の手順や部屋の設定を計画的に、合理的に、設計することが重要です。

S.G.Hでの放射線防護の態勢


S.G.Hでは徹底して、放射線防護が守られていました。

X線技師が、毎回「Xray!」と大きな声で宣言。
いったん周囲を見渡して、防護衣や壁で遮蔽されていることを確認してから、
ワンショット。ベタ踏みは当然しません。
防護壁の位置は手術室外壁ぎりぎりで、人間の動線は、ほんのわずか。
そのくらい距離を保っていました。

日本の手術室での現状


日本での皆さんの施設では、どうですか?

プロテクターが重いだの暑いだの、なんだので
腰回りのものだけの術者や助手が居ませんか?
目のゴーグルや、甲状腺のプロテクターを着けていますか?
手に直接放射線を当てて操作していませんか?
透視をライブで操作していませんか?
遮蔽用の壁がありますか?
都度、壁に隠れますか?
被爆計測バッチをプロテクター内とプロテクター外につけていますか?
そもそも2つバッチを用意してもらってますか?
もしかして、医局の机の上とか、引き出しの中の線量を計測していませんか?

まとめ


日本は唯一の被爆国です。
医療に従事している限り、
徹底した放射線防護の態勢をもって仕事するべき
と感じました。