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PPS刺入法について


PPS刺入法についてです。
わたしたちの施設では、
ジャクソンベッドを用いて、2面の透視を組み合わせて行っております。
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多椎間固定のときはO-arm navigationにも、撮像範囲の椎体数に限りがあるので
2面の透視はなかなかよい方法と思っています。
(O armがないので、嫉妬も混じっています(笑))

1椎間PPS刺入に限れば


では1椎間のときはどうでしょうか。

これまで、
O arm VS 2面透視
で考えていたのですが、
S.G.H:Singapore General Hospitalでは、
O-armもジャクソンも、透視も複数あって、
いずれの方法でも取れるのにもかかわらず、

「1椎間程度であれば、通常のベッドで、透視もひとつで大丈夫だよ」

と習いました。
だからといって、
「1椎間では必ず、通常ベッドで透視ひとつ」
というルールでやっているわけでもないようですが、、、

手技を見学していて、確かに、そうか、と納得しました。

手順をまとめます。

S.G.Hでの1椎間PPS固定の一方法


一面透視で行う場合は、安全性の配慮で、
下肢筋でEMGがモニターできるよう設定していました。
これは必須だと思います。
これにはNuVasive社製のNVM5®を用いておりました。
後述するPPS刺入の際の刺激電極付きのセットを用いるためです。

ベッドはスライド可能なものであれば大丈夫。
透視をくぐらせるだけのスペースを確保するためです。

ペンフィールドを用いて、皮膚上に刺入点をマジックでマーキング。
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その際、22G針をPPS刺入方向にあらかじめ刺しておく。
正面と側面でtrajectoryを確認。
わたし個人としては、ここが一番のテクニカルポイントと思いました。
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ここからは先述した、
NuVasive社製のNVM5に、
刺激電極I-PAS™Ⅲ
を組み合わせて、EMGをモニタリングしながら、

正面透視を用いてpedicleの真ん中程度の深さまで刺入。
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側面透視に変えて、椎体真ん中程度まで外筒を刺入。
ガイドピンを刺入。

正面に戻し、タップも同様の手順でモニターしながらpedicleの真ん中程度まで刺入。

ついで側面に方向を変えて、深さを確認しながら、PPS刺入。
側面を確認再度確認するのは、
中腔スクリューのガイドピンが腹腔に抜けてしまうおそれがあるから
です。

ロッドをアプライ。これも側面透視で確認。
BlogPaint


ねじ切り。

でした。

まとめ


基本的には2面透視で行っていますが
透視にトラブルが発生する可能性もありますので、
1面透視にも普段から精通していれば、応用がきいて、手術の助けになりますよね。