椎体に対する透視の適切な合わせ方
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はじめに
2面の透視の場所の設定はマスターされたかと思います。
・MIStを行うための2面透視のセッティング
・脊椎低侵襲手術のためのC-arm2台のセッティングの方法
次は
「椎体に対して透視をどう合わせるか」
です。
実際は、ここが最重要です。
正確な正面像を得るために
まずは正面からです。
垂直に透視が入ると視軸は図のようになります。

これでは椎弓根や終板がずれて、正しい位置が得られません。
よって軸をintactな終板に合わせる必要があります。
上壁の損傷なら、下終板に合わせて、
下壁の損傷なら、上終板に合わせるとよいでしょう。

両方のcomplete burstの場合は?
通常そのような椎体にPSを入れることはないと思いますが
椎体形成をどうしても行いたい状況であれば
上終板と下終板の間に椎弓根が来るように合わせたらよいかと思います。
透視の軸をなるべく操作せず、ベッドで合わせることもよい方法と考えます。
ただしジャクソンテーブルからズレ落ちないように注意が必要です。
正確な側面像を得るために
続いて側面像です。
側面像は椎体が回旋している場合にずれが生じます。

上下の終板をあわせて、椎体の後壁が一直線になるように合わせます。
そうすると両側の椎弓根が重なったきれいな像を得ることが出来ます。

これも透視の軸をなるべく操作せず、ベッドで合わせてもよいと思います。
同様にベッドからズレ落ちないように注意しましょう。
下図のように画像を得ることが目標です。

まとめ
MISt: minimally invasive stabilizationの手技は
いいかえれば
透視下にいかに正確な手技を行うか
です。
正確な画像を得るための努力を惜しんではいけません。
その労力が手間と感じるならばMIS手技には不向き、と考えたほうがよいかもしれません。
O-armは初期投資と広い手術室が必要なので、高嶺の花でございます。
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