C-armを使い倒す!④経椎弓根アプローチ編
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はじめに
C-armを用いれば経椎弓根アプローチも容易です。
・椎体腫瘍性病変の生検
・椎体形成術
・化膿性椎体炎の掻爬、ドレナージ
・経皮的椎弓根スクリュー
など用途は広いです。
化膿性椎間板炎では、経椎弓根的に椎間板にアプローチすることも可能です。
透視の設定
さて、透視の設定です。
これまでも何度も記載していることです。
正面像
・終板の位置を揃える
・椎弓根が左右対称になるように揃える
側面像
・終板の位置を揃える
・左右の椎弓根、椎体前壁、椎体後壁が一致するように揃える
・そうすると左右の椎間孔がきれいに重なって見える
斜位像
椎弓根がターゲットになります。
穿刺針が斜位像のレントゲン軸にぴったりと点で重なり合うようにします。
椎弓根の楕円形の標的のなかに、どまんなかに点で入っていけば安全で確実です。
![001](https://livedoor.blogimg.jp/fourleafharmony/imgs/9/8/98c50105-s.jpg)
実際に侵入している様子を正面と側面で適宜確認していきます。
図のようなイメージになります。
![002](https://livedoor.blogimg.jp/fourleafharmony/imgs/2/9/29e9aa0b-s.jpg)
危険を回避するために注意すること
経皮的経椎弓根アプローチはたいてい中腔の穿刺針を用いていると思います。
ガイドピンに入れ替えてダイレーションしたり、タッピングします。
この操作の際にガイドピンが椎体の前壁を貫通して
腹腔内臓器あるいは腹部大血管や下大静脈を穿孔してしまうのが
最も恐ろしい合併症です。
やはり面倒がらずに、都度側面透視で、先端の位置を確認しなければなりません。
本日のまとめ
“C-armを使い倒すシリーズ”もいよいよ終盤にさしかかりました。
経皮的アプローチは従来のオープン法と異なり
メルクマールとなる指標がまったくありません。
透視で得られる情報を正しく解釈できる力が必要です。
よって解剖の十分な理解の延長にある手技と考えています。
手技の実際は、術中に考えるのではなく、
術前にしっかり考え、計画したことを、術中は粛々と遂行する
という感覚でしょうか。
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