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脊椎診療のたちあげに際して、道具を揃えるところから大変な苦労がありました。

さまざまな開創器をトライしてみましたが、なかなか自分の手技とマッチしないのです。

意外と思いましたが、よくよく考えますと、
どの開創器にもそれぞれ作り手の手術への情熱が詰まっているわけです。

この手順では、こう、この向きでは、こう、みたいな。

自分の現在の手技を用いて
さまざまな開創器をトライしてまいりました。

結局、わたしの手技はキャスパー開創器です。

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それで思うことは、
一度自分のものとした手技の行程は、
なかなか修正が利かない

ということです。

腰椎の除圧には
正中縦割法、MILD法、片側進入両側除圧法、棘突起を切除あるいは横切する方法、など
さまざまなアプローチがあります。

開創器の開発者の意図を汲んだ手技でないと、開創器の特色を活かせません。

これまで、わたしはまったく関係のない2施設で脊椎手技を学びました。

現在、それぞれのいいとこ取りを自分なりにmodifyした方法で手術しております。

そして腰椎除圧の現時点の結論は以下の通りです。

除圧術は、
正中縦割で侵入側のみ骨折させて、両側除圧した後に棘突起を縫合する方法
そしてそのための開創器は、
キャスパー開創器
ということになりました。

それともうひとつ大事なことを学びました。

一度自分の手技とすると、なかなか修正が利かないので、
最初にみる、真似る手技は、最高峰の術者のもとで行う必要がある
ということです。

わたしが学んだ2施設は、現在も学術界を牽引するエキスパートの先生ばかりでした。
ほんとうに幸いでした。

つらいことも沢山ありましたが、いまは全部感謝です。

今後も引き続き研鑽を積んでまいりたいと思います。