カテゴリ:
スポンサードリンク

はじめに


これまで論文は査読されるものでしたが、
光栄にもこの1.2年で、論文の査読をする機会をいただけるようになりました。

正直、論文の査読とは、ボランティアみたいなもので
時間と労力の見返りはいっさいありません。

査読をしたからといって、自分の論文が通りやすくなる、なんてことはありません(笑)

しかし、考えようによっては、素晴らしい経験なので
わたしは査読依頼が来たら、
直球で、有難うございます!すぐやります!!と返事しています。

どう素晴らしい経験なのか?
ということなんですが、以下にまとめます。

そもそも査読って?


査読とは、一言でいえば、他人の論文をチェックする作業です。

校正したほうがいいな、という部分を指摘するのですが、
それは、アラ探しをするという意味ではありません。

まんま論文が世にでるよりも、
・もっと社会に貢献できるよう
・もっと読者にわかりやすいよう
よりよい論文になるように導く作業、といった感じです。

具体的には
・引用なのか、推論なのか、推論なら根拠は何か
・唐突な意見に対して、どうしてそのような流れになったのか追記してもらう
・専門用語や略語の説明
・起承転結が論理的な構成か
・結果と結語、タイトルとの因果関係
などでしょうか。

査読は、編集局が求める期限内にこれらをコメントにして戻す作業です。

査読から得られるもの


わたしはまだまだ未熟なのでそんな偉そうなことはいえないのですが、
これらの思考は、自分が論文を書くときにまさに、通じるものです。

他人の論文を査読するようになってから、
かえって自分の論文をもっと簡潔にわかりやすく書かなければ、
という思考が可能となったと感じています。
つまり、「査読者の目」を得ることができた、というのでしょうか。

本日のまとめ


論文の査読は、日々の診療の負担であることには間違いありません。
しかし、その作業を、単純に負担とみなすのか、
世のため、人のため、自分のためになる!
と思ってするのかには大きな違いがあると思います。

この姿勢の違いは、査読のコメントにも反映され、相手に伝わると思います。
だから、確かに負担ではありますが、
極力、査読を引き受けて、
そして、極力建設的なコメントをするよう心がけています。


間違いなく今年読んだ本でおすすめ度トップの本です。
仕事始める前から、学生のうちに読んでおいたら良かったと思える本です。