Tab式のエクステンダーの流行にあたってのピットフォール
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PPS; percutaneous pedicle screwシステムを用いた低侵襲なinstrumentationが次第に広まっております。
わたしは初代Sextantの時から使用しているため
それなりにPPSの進化の歴史を経験している節があります。
最近のPPSはエクステンダーがタブ式のものが流行していますね。
わたしの理解、経験では、
VIPER2のX-tab;DePuy、ジョンソン&ジョンソン
が最初だったかな、と。
シンプルで非常に使いやすく、PPSはVIPER2が一番と思っております。
なので、変性疾患の固定症例ではVIPER2をずっと使用しておりましたが、
ただそれだけでは手技の向上につながらないし
他社製品の特性がわからないし、
他の先生と意見を交換するときに少し寂しいので
時折他社製品も使用しております。
Voyager;メドトロニック
PRECEPT;NuVasive
ASSOCIA harp;京セラ
IBIS;日本エム・ディ・エム
など。。。
すべてタブ式です。
印象としてはいずれも、このVIPER2のいいとこどりの感があります。
しかしX-tabと異なるピットフォールがあることに気づきました。
わたしがX-tabの好きなところは
ロッド幅とロッドホルダーの接続幅が同一である
ところです。
ロッドをタブ穴に挿入して、ロッドの先端をスクリューヘッドに当てて
そのまま90度に筋膜を上に持ち上げるような感じで進めていきます。
ロッドを通していくと、ロッドホルダーも刺入部のスクリューヘッドをくぐり抜けるので
スイッチバックで戻します。
よって皮膚切開は全スクリューで同じ大きさでよいですし、
筋膜を巻き込んだ思い出はありません。
他社製品ではロッドホルダーとロッドの連結部に幅があって
スクリューヘッドを通りぬけないようになっています。
そうすることでセットスクリューとロッドの締結時に
確実にロッドの先端が出るように、しかも左右均一の長さが出る、
というメリットのようです。
よってX-tabよりもすこしロッド刺入部は皮切を大きくする必要があります。
X-tabではロッドがfasciaを巻き込みにくいのですが
他の方式ではロッドは筋膜を超えても、ロッドホルダーの連結部で筋膜を超えていないことがあって
ロッドを押し込めずに、fasciaの切開を追加することがありました。
小皮切にこだわることでfasciaをくぐらず、巻き込みの要因となってよくないです。
しっかりと指なりダイレーターなりで剥離しておくことが大切です。
X-tabではスクリュー刺入のときにできた小さな穴にすべてを通すことができたので、
あまり気にならなかったことですが・・・
「これ、fasciaぬけないなあ〜〜、使いにくいなあ〜〜」
と業者さんを困らせてしまいました。
いったん抜いて、fasciaを切り足すことで難を去ることができました。
やっぱり製品による操作のクセってそれぞれで、それなりにありますよね。
★★★
MIStに関わろうとしている脊椎外科医へ。手技に関する待望のバイブルが完成です。
@yotsuba_spineさんをフォロー
なので、変性疾患の固定症例ではVIPER2をずっと使用しておりましたが、
ただそれだけでは手技の向上につながらないし
他社製品の特性がわからないし、
他の先生と意見を交換するときに少し寂しいので
時折他社製品も使用しております。
Voyager;メドトロニック
PRECEPT;NuVasive
ASSOCIA harp;京セラ
IBIS;日本エム・ディ・エム
など。。。
すべてタブ式です。
印象としてはいずれも、このVIPER2のいいとこどりの感があります。
しかしX-tabと異なるピットフォールがあることに気づきました。
わたしがX-tabの好きなところは
ロッド幅とロッドホルダーの接続幅が同一である
ところです。
ロッドをタブ穴に挿入して、ロッドの先端をスクリューヘッドに当てて
そのまま90度に筋膜を上に持ち上げるような感じで進めていきます。
ロッドを通していくと、ロッドホルダーも刺入部のスクリューヘッドをくぐり抜けるので
スイッチバックで戻します。
よって皮膚切開は全スクリューで同じ大きさでよいですし、
筋膜を巻き込んだ思い出はありません。
他社製品ではロッドホルダーとロッドの連結部に幅があって
スクリューヘッドを通りぬけないようになっています。
そうすることでセットスクリューとロッドの締結時に
確実にロッドの先端が出るように、しかも左右均一の長さが出る、
というメリットのようです。
よってX-tabよりもすこしロッド刺入部は皮切を大きくする必要があります。
X-tabではロッドがfasciaを巻き込みにくいのですが
他の方式ではロッドは筋膜を超えても、ロッドホルダーの連結部で筋膜を超えていないことがあって
ロッドを押し込めずに、fasciaの切開を追加することがありました。
小皮切にこだわることでfasciaをくぐらず、巻き込みの要因となってよくないです。
しっかりと指なりダイレーターなりで剥離しておくことが大切です。
X-tabではスクリュー刺入のときにできた小さな穴にすべてを通すことができたので、
あまり気にならなかったことですが・・・
「これ、fasciaぬけないなあ〜〜、使いにくいなあ〜〜」
と業者さんを困らせてしまいました。
いったん抜いて、fasciaを切り足すことで難を去ることができました。
やっぱり製品による操作のクセってそれぞれで、それなりにありますよね。
★★★
MIStに関わろうとしている脊椎外科医へ。手技に関する待望のバイブルが完成です。
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コメント
コメント一覧 (4)
いつも示唆にとむコメントありがとうございます。クロススレッドというのは、つまりセットスクリューのかみこみが互い違いになる、ということですか?タブ式に多いとは気が付きませんでした。愛護的な操作で解決できるでしょうか?気をつけたいと思いました!
コメント有難うございます。先生のおっしゃるように、ヘッドを超えないのでロッドの連結は確実ですし、ロッド刺入端は左右かならず同じ長さが出るので術後レントゲンでは常に安定しております。ただ、筋膜を通しにくいんですよね、、、ちょっと切りたすだけなんでしょうけども、、、いえ、ほんとに小さいことなんですけれども気になってしまいました。
って偉そうに言いつつ、タブ式で起こるリスクであるのを最近知りました…
もっともっと色んな視点で見れるように精進したいと思います。ありがとうございます。