Bendini®の、ここがスゴイ!
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はじめに
以前お師匠さんに、DISHの固定はベンディーニが使いやすいと教えていただきました。
ということで今回、初Bendini®を用いて
強直性脊椎骨増殖症の椎体骨折癒合不全症例にたいして
後方PPS固定を行ないました。
Bendini®とは
Bendini®とは、NuVasive社が提供するシステムで、
ロッドを曲げる角度がコンピューター支援により導き出される画期的なシステムです。
The Bendini® spinal rod bending system expedites manual rod manipulation via computer-assisted bend instructions.
と記載してあります。
ナビゲーションのレジストレーションようなシステムを用いて
スクリューヘッドの位置をコンピューターに取り込むと、
コンピューターが3次元でベンディングの角度の指令を示してくれます。

専用の曲げ器にロッドをセットして、指令通りにベンドします。
曲げるところは、結局マニュアルかい!
と突っ込みたくなるのですが、曲げ器の扱いはすぐに慣れます。
Bendiniのすごいところ
いきなり、結論です。
Bendini、本当にスゴイ!
導き出される支点で角度をつけていくので、
しあがりはカクカクで、なめらかさはありません。
こんなカクカクでほんとうにぴったりなの?
という形のロッドが出来上がりました。
これがピッタリなのです。
ほんとうにピッタリなのです。
よってin situでの固定であれば
セットスクリューを締結するのにロッドやスクリューに余計な力がかかりません。
感動するレベルです。
DISHのような椎間板が機能していないような強直脊椎の多椎間固定は難しいです。
ロッドのアライメントとスクリューヘッドのアライメントがあわないとなかなかスムーズに連結されないからです。
気がつけば「すごい」を連呼しておりました。
ピタリのロッドをすぐに作ることができるので、
手術時間の短縮につがります。
ロッドを曲げ直すこともありません。
本日のまとめ
Bendini、ほんとうに素晴らしい。
ロッドは滑らかではなく、カクカクな仕上がりが少々美的ではありませんが、、、
NuVasiveのパンフレットには、
①DECREASED O.R. TIME
②RESTORED ALIGNMENT
③MINIMIZED SCREW PULLOUT
と利点が書いております。
本当です!
ところでこんなシステムが世に出ちゃうと、ロッドを上手に曲げるセンスはもういらないです。
先人の美しい技術は伝承されませんね(汗)
★★★
MIStに関わろうとしている脊椎外科医へ。手技に関する待望のバイブルが完成です。
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コメント
コメント一覧 (2)
もちろん、ベンディングにはプライド持ちますよね!まったく同感でございます。しかし最近ではスクリューもロボットが打ちそうな勢いですよね。ベンディーニを用いると、in situならほんとにベンディングの技術は要らないし、だれでも均一なレベルで同じ手術ができちゃいます。すごい時代です。手術の技術で生き残れればいいのですが、、、
うちの上司はベンディングにプライドを持っているので(年配の方ほどそうなんでしょうけど)、そんなのは必要ない、外科医としてそんなのに頼るのは恥ずべきことだと言っております。
でもよくよく考えると、カーナビとか、飲み会行く時のグーグルマップや乗換案内、クックパッドなど、みんな普通に使ってますよね(そういう上司も普通に使っております)。
人間にしかできないことに精を出したほうがいいと思いますが、そんなこと言うと「だから若い奴は・・・」と言われるんでしょうね笑