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はじめに


学生や、研修医に質問される、脊椎外科医になるための方法をまとめました。

まず、脊椎外科専門医はサブスペシャリティの専門医として位置づけられております。

サブスペシャリティの専門医とは、
より専門性の高い2階建て部分領域の専門医
のことです。

基礎となる1階部分の専門医を取ってから、2階部分の脊椎外科専門医を取得する、という構造です。

そして、脊椎外科医専門医を取得するためには、2つの方法があります。

脊椎外科医専門医を取得するためには、2つの方法


ひとつは、整形外科専門医→日本脊椎脊髄病学会(JSSR)の認定医
もうひとつは、脳神経外科専門医→日本脊髄外科学会(JSR)の認定医
です。

まず、1階部分で、整形外科が脳神経外科のどちらかの専門医を取得する必要があるわけですね。
そのあとに、それぞれの科の中で、2階部分の脊椎脊髄診療領域の専門医を取得する、という手順が必要になるわけです。

つまり、脊椎診療には、整形外科出身と脳外科出身の認定医が混在しているわけです。

あくまで個人的な印象ですが、
つい10数年前の学会では、
共存などありえない!!排除!!
というような雰囲気を感じておりましたが、
ここ数年は、交流の場がどんどん増えてきて、
患者のため、社会貢献のため、お互いを尊重しあい補完しあって、お互いが特異とするスキルを高め合おう!!
といった雰囲気に変わってきていると感じています。

2つの脊椎外科専門医の今後の方向性


ところで、脊椎外科の診療に整形外科と脳外科の認定医が存在していて、患者さんは困惑しないのでしょうか、という疑問がわきます。

今年よりこれら二つの学会認定の指導医が、
脊椎脊髄外科専門医
という名称で統合されることとなりました。

出願には、次の各項の条件をすべて 満たす必要があります。
以下、日本脊椎脊髄病学会HPより抜粋日本脊髄外科学会のHPからは検索できず)→同じ頁にリンクできるようになっています。

1)申請時点でJSSRまたはNSJの少なくともどちらかの会員である
2)JSSR会員の場合は、JSSR認定外科指導医の資格を2回以上更新したもの、NSJの場合は、NSJ認定の認定医または指導医であるもの
※受験資格のある会員へは、6月下旬をメドにはがきを発送します。
3)『脊椎脊髄外科 専門医試験問題集』(南江堂)の巻末に貼付の「脊椎脊髄外科専門医試験 受験申込票」とともに、本HPよりダウンロードする「脊椎脊髄外科専門医試験 受験応募用紙」(以下3.申請書類 参照)に必要事項をすべて記載のうえ、申請期日までに事務局(以下)へ

とりあえず
学会からはがきが届くのを待つ
ということですね。

そして試験の応募用紙は、
・専門医試験問題集の裏の申込票
・学会HPからダウンロードする応募用紙
が必要、
つまり専門医試験問題集は中古ではダメ(涙)で新品を購入しないといけません!!

アマゾンで検索してみると、
ありました、ありました。

とりあえず受験資格のはがきが届いてから、購入しようっと。

これらの流れは、日本専門医機構によるものだろうと思います。
日本専門医機構とは、各々の学会ではなく、第三者機構による評価システムを構築することが目的で設置された機関と理解しております。
2014年に一般社団法人として設立されました。
日本医師会、医学会連合、全国医学部長病院長会議、四病院団体協議会、日本がん治療認定医機構、ならびに18診療領域の代表が社員です。

第三者機構であることで、
専門医制度が社会に信頼される制度である
ことが評価されるのだと思っています。

本日(2018/5/13)のまとめ


無事に試験が終わり、今年の第一期目脊椎脊髄外科専門医に滑り込みました。
結果はまだですが・・・

認定医と非認定医で保険や診療報酬に格差が生じる世の中になっていくのでしょうか。
標榜科が変わるのでしょうか。

国の施策はわかりませんが、脳外整形でお互いの科の距離が縮んで、社会貢献につながる方向にあることは間違いないですね!!