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はじめに


先日、一緒の施設で研鑽した仲間と同窓会を行いました。
あれから5年近く経過して、それぞれがまた異なる施設で活躍しています。
大切な仲間。
たくさんの懐かしい話もあり、とても楽しかったです。

その中で、腰椎の後方除圧のアプローチについての話題になりました。

おのおの、アプローチについて自分なりの考察を持っていました。

後方除圧、アプローチの方法


(顕微鏡下)腰椎後方除圧術のアプローチについて、棘突起をどう扱うのか、でこれまで多くの議論があります。
とりあえず、内視鏡の除圧については除きます。

・完全切除派
・侵入側から横切派
・侵入側の半分だけ切除派
・正中縦割派
・棘間からアプローチ

得意な方法が一番!?


まあ、わたし個人の結論としては、
好きな方法、つまり一番得意な方法(安全、時間)だったらどの方法も一緒。

身も蓋もないのですね(笑)

一緒、というのは、どれも安定した成績、という意味。
でも、それでは科学にならないですよね。

話はそれますが、脊椎好きは、こんなことで1時間以上話せてしまうから、もはや変態の域ですよね。

自分が学生のころにバイトしていた居酒屋で、
「棘突起をどうする、こうする、あーだこーだ」
と一時間以上話し込んでいるおっさんグループを見ていたら、
「これは、あまり近づかんほうがいいな、、、」
と思っているでしょう(笑)。

話を戻して、一緒に飲んでいたわれわれの経歴を東京メトロ風にスライドにまとめます(笑)
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こんなくだらないスライド作るのに数十分費やしてしまったのは内緒です(笑)

細かくはもっといろいろあるんですが、脊椎訓練施設としては大雑把にはこんな感じでしょうか。
K施設での研鑽で重なっています。

ほかO施設やH大、O大関連もあります。ちなみにO大関連はD大手技です。

われわれ、いろいろな道場から技術や知識を持ち込んでおります。

K施設での腰椎後方除圧は顕微鏡下片側侵入で統一されていました。
他施設では棘突起切除、基部横切、縦割、棘突起間アプローチ等々も修練しました。

現在の仲間の後方除圧アプローチの動向


それで、今、みんなそれぞれどうしているか、というと、

とぜん、H;片側侵入、ときに侵入側の半分のみ縦割り、反対側は残す
M;正中縦割
N;MILD


ということになっていました。

今回のみんなのヒアリングから考えると、片側侵入から正中縦割にシフトしています。
術中の出血、術後の疼痛、創部治癒など考えると、こうなったそうです。

とうことで、必然のようです。

もともと同じ道場で研鑽していただけに、説得力がありました。

わたしはO施設のときに、正中縦割で立て続けに硬膜外血腫を経験し、とても再開する気分になれないです。

経験が浅かったといえばそれまでですが、経験値が上がっても硬膜外血腫という合併症は、ゼロにならないような気がします、、、

期せずして、ESJから、このような論文が、、、、
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この手の論文も過去にたくさん排出されており、何を今さら?という感じもないわけではないのですが、論文を書いていないお前が言うな、と(涙)

本日のまとめ


同僚の話、今回の論文を見て、総合すると、やっぱり腰椎除圧はMILDを目指すべきかな、と。

うむ!!
N先生のところに修行しにいくことにします!!

ちなみにMILDの原文はこちらです。

Hatta Y, Shiraishi T, Sakamoto A, Yato Y, Harada T, Mikami Y, Hase H, Kubo T (2009) Muscle-preserving interlaminar decompression for the lumbar spine: a minimally invasive new procedure for lumbar spinal canal stenosis. Spine (Phila Pa 1976) 34:E276–E280

★★★★★
星地先生の経験と知識が余すところなく収められております。教科書らしくない教科書で、非常にわかりやすい!そして、なにより面白いです。絶対に一読すべきテキストです。