手術部位感染症の予防について
スポンサードリンク
はじめに
わたしは医療従事者用の情報サイトをよく見ます。
有用な情報が多く、大助かりです。
そんな情報サイトの一つ、アステラス製薬、Astellas medical netにとても気になる記事が掲載されていました。
WHOの手術部位感染予防ガイドラインについてです。
WHOの手術部位感染予防ガイドラインについて
記事には、2016年11月3日,WHOが「WHO:Global Guidelines for the Prevention of Surgical Site Infection(手術部位感染の予防のためのグローバルガイドライン)」を公開した、とあり、サイトへの手順がのっています。
そしてガイドラインについてまとめてあります。

ガイドラインでは、26のトピックスを設定して,そのうち23のトピックスに対して29の推奨(Recommendation)が行われています(手術前13事項,手術中・後16事項)。
一部ではエビデンスが十分でないため,推奨なしになっています。



わたしが研修医のころは部位によっては剃毛していたし、抗菌薬は7日投与が当たり前でした。
時代とともに次々と見直されましたね。
強い推奨は
・術前の鼻腔培養、除菌
・切開前に抗菌薬投与、薬剤の半減期考慮し120分以内
・大腸の機械的前処置のみは推奨しない
・除毛、剃毛は強く反対
・手術前の皮膚消毒はクロルヘキシジンを基本としたアルコールベース
・手洗いはスクラブ法あるいはラビング法
・全身麻酔患者の術中酸素濃度は80%、術後は酸素投与2〜6時間を推奨
となっています。
いまの施設の現状としては、術前の鼻腔培養はなかなかルーチンにはできておりません。
・術前のクロルヘキシジンの全身浴(清拭)
・手術室ドアの開放制限、スタッフの入室制限
・術後抗菌薬の不使用
は割と徹底しているほうだと思います。
本日のまとめ
感染症は患者さんもスタッフもわれわれも、全員が疲弊してしまう本当に起こってほしくない出来事です。
どんな些細なことでもよいので工夫しながら感染ゼロを目指していきたいものです。
整形外科にも骨・関節術後感染予防ガイドラインがあります。
きっと皆さんもすでに熟読されていることと思います。
@yotsuba_spineさんをフォロー

脊椎固定術後感染予防にバンコマイシンパウダーの術野散布は有効なのか?https://t.co/SRJMTsu8cW
— 四つ葉スパインクリニック (@yotsuba_spine) 2018年3月19日
脊椎インストゥルメンテーション手術における抗菌薬予防投与についてhttps://t.co/J3tNXDK3QY
— 四つ葉スパインクリニック (@yotsuba_spine) 2018年3月19日
手術感染症ゼロをめざして。予防抗菌薬の術中再投与時間のめやすについて。https://t.co/a4z9Csud2k
— 四つ葉スパインクリニック (@yotsuba_spine) 2018年3月19日
コメント