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はじめに


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頚椎症性脊髄症として頚椎MRIつきで紹介いただいたんですが、、、

診察室に入ってくる所作からいきなり、左足をひきずりながら歩いておられます。

(え?痙性歩行ちがうな・・・)

そして上肢の筋力をみると、挙上がままなりません。

いわく、「片半身の力が入りません、、、」

「・・・申し訳ないですけど、頭を調べましょうね」

頚椎症は退行変性。急に症状は出ない


わたしたちにとっては当たり前なんですが、頚椎症性脊髄症は退行変性なので、急に強い症状が出ることはありません。

外傷が加われば別ですけれども、、、

1か月くらいで急激に症状が増悪することはあってもたいてい以前から何かしら症状を自覚しています。

ラクナ梗塞の症状は段階的増悪


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一方、末梢血管の閉塞で起こるラクナ梗塞の発症様式は段階的なんですよね。

脳塞栓症のように大発作のような一撃の症状とは異なり、徐々に徐々に増悪し、症状が完成されるのに1,2日かかります。

発症初期はまだ症状が軽度で頭蓋内病変と思われないこともあるかもしれません。

とくに脳幹梗塞は初期にMRIで描出されないことをしばしば経験します。

本日のまとめ


フレッシャー医師が多いこの時期は、上級医との連携がとてもとても重要ですね。

ところで、神経内科医からの紹介状は非常にテンションがあがります。

神経内科医師はまさに神経学のスペシャリストであり、わたしのような場末のいち脊椎外科医とは診断のスキルが圧倒的に違います。

そんな神経内科医師からの紹介は、まさに診断:外科手術で治療したってくれというお墨付きを持っておられるわけです。

自信を持って、安心して手術をおすすめできますよね。







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星地先生の経験と知識が余すところなく収められております。教科書らしくない教科書で、非常にわかりやすい!そして、なにより面白いです。絶対に一読すべきテキストです。