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はじめに


頚椎前方プレートにはメリットとデメリットがあります。

メリット
・ケージの脱転予防
・初期固定の獲得
・偽関節発生予防を期待
・アライメント保持
など。

デメリット
デメリットは重篤なものばかりです。
・手術時間もプレートの手間分必要
・頸長筋の展開もそれなりに必要
これらは
・咽頭の違和感
・嚥下困難
などにつながります。
しかし、それ以上に困るのは、
プレートのずれ
スクリューのバックアウト
です。

これらは最悪、食道や気管に損傷・瘻孔を起こして、大変な状況に陥るのです。

ただし、前方プレートを用いた方がよい症例があることも事実


ただし、前方プレートを用いた方がよい症例があることも事実です。
それらは、たいてい困難な症例が多いです。

よって、普段からプレートのクセというかピットフォールに慣れておく必要があることも事実です。

ケージの進化、プレートの進化が望まれる


重篤な合併症を低減するべく、ケージの進化、プレートの進化が望まれます。

ケージの改良に伴い、1~2椎間であれば、スタンドアローンでも大丈夫とする施設もあります。
プレートが不要なので、プレート関連の合併症はゼロです。

プレートも進化しております。

今回使用したメドトロニックの頚椎前方プレートZevoは驚きの厚さ1.9mmでした。
スクリーンショット 2018-08-07 16.17.17


術後のレントゲンで過去のものと比べると、確かに薄い!
zevoo.001


合併症の低減につながることを期待したいです。

本日のまとめ


頚椎前方除圧固定の方針としては、
・なるべく前方プレートを用いないないにこしたことはない
・プレートが必要なときは、プレートの合併症を十分に理解して用いる

まあ、当然といえば当然ですね。

プレートを用いた症例においては、チェックの継続が重要なことは論を待ちません。







☆☆☆
2018年8月号は頚椎前方手術Up To Dateです。
頚椎前方手術のエッセンスが詰まった充実の内容です!!