Clestline®が抜群にイイ!
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はじめに
いまさら感があるかもしれませんが、NuVasiveからClestline®の認定を頂きました。
使ってみたら、、、これは、抜群にイイと思いました!!
使用感をまとめます。
XLIF vs OLIF
わたしはLIFはXLIFから入りました。
XLIFはわたしの脊椎手術の世界観を変えてくれた手技です。
XLIFとOLIFの個人的な見解を述べます。
①XLIIFは真横からのアプローチである以上、肋骨や腸骨が邪魔になることがある。
そのためアングルをつけて開創器を開けるように工夫してあります。
そしてコブやインサーター等にもアングル付きがあります。
だいたいなんとかなってきましたが、OLIFアプローチと比べて、すこし面倒に感じるところがあります。
一方で、そのようなケースは、OLIFケージがいくらか斜めに入ってしまうことを想定して、対側の椎間孔狭窄を起こさないように、攻めすぎない、あるいはケージをやや短めにするなどの工夫することが必要です。
②OLIF開創器で、椎体ピンを刺すのがイヤ。
開創器を椎体にしっかり固定するために、椎体ピンで固定しますが、それがどうしてもイヤなんですね。
というのもピンが滑ったら、周囲には腸管もあれば尿管、動静脈もありますし、神経もあるので、どれもこれも突き刺したときに自分でトラブルシューティングができないからです。
また、うまく刺入しても、抜いたときに分節動脈をうっかり傷つけた、などの話を聞くと、それもまた怖いです。
ひとりで手術していることが多いので、出血をうまく処置できるかどうか、、、
ということで、ピンを刺さないOLIF開創器がメドトロニックから出てきましたが、MaXcessに比べると固定力が弱いです。
そして、腹側・背側にレトラクターがないので、体型によってはレトラクターを後付けするか、ハーケンなどで助手に組織をよけてもらう必要があります。
これらの個人的感想をClestline®は解決してくれています!!
単純にMaXcessを用いたOLIFアプローチですけど
解決といっても、単純にMaXcessをOLIFのアプローチにしただけ、なんですけどね。
「慣れ」の問題なのかもしれません。
MaXcessは、固定用のアームも直介の看護師さんといっしょに操作できて、とても扱いやすいし固定力は抜群です。
頭尾側だけでなく腹側・背側にレトラクターがあり安心です。
隙間から組織が入ってくることが気になるならウイングシムという道具で避けられます。
刺入点の確認により、開創器を腹側にレトラクトするか、背側にレトラクトするか、アームの取り付け位置で任意に決めることができます。
固定力に不安があれば、オプションで頭側ブレードに椎体ピンを刺入することもできます。
う〜ん、よくできています。
ケージ設置のスライダーはメドトロニックが使いやすい
ただケージ設置の際のスライダーは相変わらず、手で支えておくものなので、挙動が安定しにくいです。
こちらはおひとりさま術者にとっては、圧倒的にメドトロニックのほうが扱いやすいです。
NuVasiveさんには、ここも改良してほしいですね。
本日のまとめ
NuVasiveのClestline®は、抜群に使いやすかったです。
T2ダッシュ?それともT3?メドトロニックが前方椎体置換のシェアを奪いにきた!
にもまとめましたが、前方アプローチは、本邦ではMedtronicとNuVasiveがバチバチにシェアを奪い合っています。
(T2ダッシュは現在品薄で供給されず、メドトロ迷走中)
市場競争はとてもよいことだと思います。
どっちを応援しよう?
というより、それぞれいいところがあって、メドトロいったりニューべいったり、振り子のように揺れまくってます。
OLIFを初めて見学したのが、2017年2月頃ですね。
— とぜんな脊椎外科医@四つ葉スパインクリニック (@yotsuba_spine) March 7, 2020
ブログをしていると知識の備忘録になると同時に、そのときの日記のようで感慨深く感じます。
OLIFを学ばせていただき、感謝です。
いま、まさにわたしの有力な治療手段のひとつとなっています。https://t.co/2GpSiEzWk8
XLIFの注意喚起
— とぜんな脊椎外科医@四つ葉スパインクリニック (@yotsuba_spine) March 7, 2020
2016年3月。
4年経っても、怖い気持ちに変わりはありません。
慎重に慎重に治療に向き合っていきましょう。https://t.co/hQXGgYTGZ5
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