骨粗鬆症症例にCBTでfacet fusionも組み合わせてみる
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はじめに
高齢化社会のため骨粗鬆症を有する患者さんの手術が増えてます。
固定術に挑まなければならない症例も多々あり、チャレンジングな領域です。
骨脆弱性=骨がもろくてよわい
そのため、スクリューが緩んだり、ケージが脱転したり、、、
そのくせ、わたしはMIS主義者ですので、なんとか低侵襲法でできないかと思ってみたり、、、
正直、通常の経皮スクリューによる固定術は、骨粗鬆症に対しては治療成績は不十分だ、、、と感じています。
なので、いま現在は、MedactaのマイスパインMC®を用いて、TLIFを行い反対側にfacet fusionを追加して治療成績があがるのではないかと試みているところです。
骨粗鬆症に対するスクリューの工夫
いまのところ、わたしとしては骨粗鬆症に対するスクリューの工夫は2つしか思いつきません。
①Depuy/Synthesのバイパープライム®を用いて、椎弓根に対して最大限の径になるようなスクリューを打ち込む
②MedactaのマイスパインMC®を用いて、最大限に骨皮質を噛む理想的軌道で正確にスクリューを打ち込む
どちらも「正確」がキーワードです。
①Depuy/Synthesのバイパープライム®は1.65mmという細いスタイレットを椎弓根に通すので、相対的にストライクゾーンが大きくなるため正確です。
②MedactaのマイスパインMC®は3Dプリンターで作成したテンプレートを用いるので軌道が正確です。
すなわち、骨粗鬆症でも個々の骨の椎弓根の太さや皮質骨を最大限に利用できます。
いまマイスパインMC®に期待しているところ
しかしバイパープライム®がいくら正確といえどもPPSであることに変わりありません。
一方で、マイスパインMC®は、両側の比較的低侵襲なミニオープン手技といえます。
なので、従来の固定法からPPSの固定手術導入で犠牲にした、facet fusionとクロスリンクを再度獲得することができます。
骨粗鬆症を有する高齢者にとって、オープン手術と低侵襲手術のいいところどりになる可能性を感じています。
加えて、テンプレートを使用するので、ナビゲーションのような高額な設備投資が不要なので、どんな施設でも導入可能なところがメリットのひとつです。

本日のまとめ
骨粗鬆症は、これからどんどん多くなって、主戦場となっていくであろうため、どのように工夫して治療していけばいいのかが、とても大きな関心事です。
マイスパインMC®は、わたしは2018年末くらいに導入したばかりなので、長期的な治療成績を自験例では論じることはまだまだできません。
Facet fusionを組み合わせることで、なんとなく椎間関節の周囲に骨形成してきているように実感しています。
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コメント
コメント一覧 (2)
http://tozen-sekitsui.com/archives/81712623.html
そんなに経験が多いわけではないので、偉そうなこと言えませんが、なにかの参考になればとてもうれしく思います。忌憚ないご意見をお願いします。リアルワールドでもどうぞよろしくお願いいたします!
マイスパイン数例使っているのですが、毎回下穴作る際にドリル先端が皮質を滑って思った向きに下穴が作れないんですよね。展開の仕方が悪いんでしょうか?何かコツがあればご教示いただけませんでしょうか。