患者語録は診察のカギ
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はじめに
ときに患者さんは、ご自身の症状をピンポイントで的確におっしゃってくださることがあります。
例えば、腰部脊柱管狭窄症では「腰を伸ばすとちょこっと歩いては休み、ちょこっと歩いては休み、の繰りかえしだけど、自転車だったらいくらでもこげるよ」など。
患者語録とでもいうのでしょうか。
まさにわたしたちが今から診察で行おうかという身体所見のテストをまんま伝えてくださることがあります。
今回は頚椎症性神経根症の疑いで紹介された患者さんから語録をいただきました。
左前腕外側の痛みがあり頚椎症性神経根症を疑います
「左前腕外側の痛みがあり頚椎症性神経根症を疑います」とお手紙に記載ありました。
症状記入シートでは頚部や肩甲骨背部、肩などに痛みの記載はなく、肘周囲に痛みの訴えがあるようです。
首をかしげても、回してみても痛みは誘発されません。
「左手をギュッと握ったら痛いんです。痛くて持ち上げられない感じです。」
・・・なぜだろう、整形外科からの紹介だったんですが、、、
患者さんはすでに症状は頚椎由来という説明を受けておりましたので、頚椎の診察もしつつ、上腕骨外側上顆炎として治療してみましょうというふうに着陸しました。
本日のまとめ
患者語録は、一発で診断が導かれる可能性がある、極めて有用な言葉です。
なんなら、問診の時点で聞くことができるように誘導していければ、かなり高いの診察の技術だと思います。
これからも患者さんが発してくださる愁訴を大切にしていきたいと思いました。
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