バイパープライムで椎弓根内にぱっつんぱっつんにスクリューをいれる
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はじめに
骨質不良の患者に対してしっかりスクリューのトルクを得ようとするならば、以下の2点が上げられるかと思います。
①固い皮質骨に最大に接するように軌道を工夫する。
具体的は方法はCBTです。
②椎弓根にぱっつんぱっつんになるよう椎弓根径に対して最大径のスクリューサイズを選択する。
これにはナビが有効です。
O armナビによって、椎弓根穿破が格段に減ったと思います。
それだけでなく、より高い精度にこだわることができるようになったことが報告されております。
3Dナビvsフリーハンドで椎弓根径に対して選択したスクリューの径を比べてみた
患者の椎弓根径断面積に対して選択した椎弓根スクリューのサイズを後から遡って比較してみました。
Radiographic comparison of cross-sectional lumbar pedicle fill when placing screws with navigation versus free-hand technique
・ナビを使った症例、free-hand症例連続50人
・外科医にはstudy内容は知れされず
・面積は自動計算ソフトで計測
結論
3Dナビを使用すると、フリーハンドでのスクリュー挿入と比較して、椎弓根冠状断面積でより大きな直径のスクリューを椎弓根に挿入することができる。
正直ナビはうらやましい
ナビがあるといいですよね。いいに決まっています。
しかし個人で所有できるシロモノではありません。
かといって、病院が容易に購入してくれるわけでもありません。
ナビがあれば、スクリュー選択も自信をもって、椎弓根径に対して最大限のサイズのスクリューを選択できますよね。
では、ナビがなければそれは難しいのでしょうか。
バイパープライムでスクリュー径を最大化できる可能性
わたしが好きなバイパープライム®(DePuy/Synthes)には、ナビと違った方法で最大径のスクリューが選択できる可能性があると思っています。
バイパープライムはガイドワイヤーとスクリューが一体化した、ワイヤーレス第4世代PPSです。
1.65mmのスタイレットが内蔵されており、スタイレットを椎弓根に刺入し、そのあとをスクリューが追いかけていきます。
スクリューを進めていくと、スタイレットはスクリュー内に収納されていきます。
そう、バイパープライムは、誤解をおそれずに言いきってしまえば、単に1.65mmのスタイレットを椎弓根に入れるだけの手技です。
スタイレットが1.65mmと細いので、相対的に椎弓根の的が大きく感じられます。
つまり、1.65mmのスタイレットが入ってしまえばあとは勝手にスクリューが海綿骨に入っていきますので、CTで測定できる最大径のスクリューを選択しても、椎弓根から大外れすることはないのです。
本日のまとめ
今回の論文の報告では、3Dナビゲーションシステムは、スクリューの安全性のみならず、選択するスクリューの大きさにもよい影響があるようです。
ただ、O armナビは高額です。
さらには、総重量により、手術室の耐震構造によっては導入できません。
なので、他に工夫していかないといけないわけですが、ひとつにバイパープライム®を使用する、というものがあります。
バイパープライム®のスタイレット1.65mmとわりに細いので、透視下に正確に椎弓根を捉えやすく、椎弓根にピッチピッチのサイズを選択できるのではないか、という可能性を感じています。
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