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はじめに


手術の低侵襲化は究極の目標で、皆さんがしのぎを削って目指しています。

脊椎のスクリュー固定の低侵襲化で、評価を確立したのが経皮的椎弓根スクリューです。
Percutaneous Pedicle Screw で、PPSと略されます。

わたしはPPSが流行しはじめたちょうどその頃が修行真っ最中でした。

従来法>PPSでしたが、やがてはreope症例に従来法で、PrimaryはPPSに、ついにはreope症例にもすべてPPSで対処と変遷していきました。

低侵襲=痛みが少ないのか?


従来法 vs PPSの論文は数多く、出血量がすくないこと、感染症例が少ないこと、はまず間違いないでしょう。

自分が脊椎固定術を受けるとしたら、従来法ではなくPPSがいいと思って治療しています。

ただ、周術期の痛みについては、低侵襲だからあまり痛くないと思いきや、じつは従来法と比べてみて、結構痛いと実感しています。

通常だったら、3-5日くらいでまあまあ落ち着いていくのですが、同じように治療しても、さらに強い痛みが生じるケースがあります。

そういうときは、大きな皮下血腫・筋層内血腫が生じていることが多いです。
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PPSが痛い問題


この血腫は、なんとか防げないものでしょうか。

スクリューが入っていく過程で、筋間の脈管を損傷してしまうのが原因と思われます。

指で刺入経路を鈍的に剥離しても出血にみまわされることがあります。

筋間を展開してしまうと、経皮的手技の低侵襲性が損なわれるような気持ちがあります。

そういえば、Kスタットという止血用のスポンジがMIST学会のHPに載っていたような、、、

使用経験がございましたら、ぜひご教示ください。

展開時の止血効果が得られても、スクリュー刺入で出血してしまう場合は、やはりKスタットを用いても術後血腫ができてしまうものなのでしょうか。

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本日のまとめ


患者さんは、
低侵襲=安全
低侵襲=痛みが少ない
低侵襲=時間が短い
低侵襲=出血が少ない
低侵襲=感染がすくない
低侵襲=傷が小さい
など大きな含みを期待しています。

痛みがすくないことはとても重要です。

PPSの血腫問題、なんとか工夫できないものか、頭を悩ましておりますが、具体的な案が思いつかないです、、、。