脊椎診療でよく使う英語の略語まとめ
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はじめに
ブログのコメント欄から、以下のようなご質問を頂きました。
病名や術式名の略語の正式名称が知りたいです。CSM、CCS、LLP、PSF等。
調べるにも私の英語力では限界があって中断してしまいました。単語と和訳が一致してるのか、わからないままになってます…。
いつでも構いませんので、いつか教えて頂きたいと思います。よろしくお願いします。
脊椎ナースさん、こんな場末のブログにコメントいただき誠にありがとうございます。
「脊髄脊椎外科病棟の看護師」とか「CLPの術後」とか、お使いの単語から、とても親近感がわきます。
もしかして、同じ施設の出身ではありませんか??笑
思いつくままの略語を載せておきます。
一般的かどうかは別です、施設限定使用の略語とかもありますので、ご了承くださいね。
よく使っている略語
ご質問の略語としては、
CSM: Cervical Spondylotic Myelopathy 頚椎症性頚髄症
ほか、CSR: Cervical Spondylotic Radiculopathy 頚椎症性神経根症 もあります。
CCS: Cervical Canal Stenosis 頚部脊柱管狭窄症
CLP: Cervical Laminoplasty 頚椎椎弓形成術
laminaが椎弓、plastyが形成です。
ラミプラとか、C-plastyとか、施設でいろいろ呼び名があります。
LLP: Lumber Laminoplasty 同じ理屈で、腰椎椎弓形成術、となりますが、あまり一般的な術式ではないように思えます。
腰椎は通常、laminectomy、椎弓切除術、ラミネクだと思います。
PSF: Pedicle Screw Fixation
椎弓根スクリュー(とくに経皮的椎弓根スクリュー)での制動術。
ということでよろしいでしょうか。
ほか脊椎診療での頻用略語
ほか、よく使っている略語としては、
ABI: Ankle-Brachial Pressure Index
足関節上腕血比というらしいですが、日本語使ったことないですね。
下肢閉塞性動脈硬化症でも間欠性跛行を起こすので、間欠性跛行の患者さんにはルーチンで調べています。
ADF: Anterior Decompression and Fusion 前方除圧固定術
BKP: Baloon Kyphoplasty 適切な日本語訳がわかりません。バルーン椎体整復後弯矯正術?とでもいうのでしょうか。
BMI: Body Mass Index (体重[kg]/身長2[m2] 体格指数、22が標準、25超えると肥満
CBT: Cortical Bone Trajectory
CDH: Cervical Disc Herniation 頚椎椎間板ヘルニア
CTS: Carpal Tunnel Syndrome 手根管症候群
CYL: Calcification of Yellow Ligament 黄色靭帯石灰化症
C5麻痺:頚椎手術特有の合併症でC5根支配の三角筋の筋力低下が生じる。具体的には症状側の上肢が挙げられない。
DEXA: Dual Energy X-ray Absorptiometry 骨密度検査の方法の一つ
DTR: Deep Tendon Reflex 深部腱反射
LSCS: Lumbar Spinal Canal Stenosis 腰部脊柱管狭窄症
LDH: lumbar disc herniation 腰椎椎間板ヘルニア
LIF: Lateral Lumbar Interbody Fusion 側方椎体間固定術
アプローチの方向で
・OLIF: Oblique Lateral Lumbar Interbody Fusion
・XLIF: eXtreme Lateral Lumbar Interbody Fusion
があります。
MMT: Manual Muscle Testing 徒手筋力テスト
OPLL: Ossification of Posterior Longitudinal Ligament 後縦靭帯骨化症
・に対して、ALL: Anterior Longitudinal Ligament 前縦靭帯
OYL: Ossification of Yellow Ligament 黄色靭帯骨化症
PLF: Posterolateral Fusion 後側方固定
・先述のPSFと違って、骨移植して骨癒合を期待します。
PLIF: Posterior Lumbar Interbody Fusion 腰椎後方椎体間固定
PPS: percutaneous pedicle screw system 経皮的椎弓根スクリューシステム
S2AIS: Sacral Alar Iliac Screw 仙骨翼から腸骨に向かって打つ骨盤スクリュー
SCS: spinal cord stimulation 脊髄電気刺激療法
TLIF: Transforaminal Lumbar Interbody Fusion 経椎間孔的腰椎椎体間固定
TOS: Thoracic Outlet Syndrome 胸郭出口症候群
などでしょうか。
もしまたおたずねしたいことや掘り下げてほしいことなどございましたらご連絡くださいませ。
コメントありがとうございました。嬉しかったです。
本日のまとめ
おもに自分の備忘録に利用しているため、マニアックになりがちです。。。
こんな場末ブログではありますが、コメントをいただけましたら大変嬉しいものです。
なるべくリクエストにお答えできるよう頑張りたいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
ちなみに、脊椎診療の用語については、脊椎脊髄病学会から「脊椎脊髄病用語辞典」が発行されておりますので、ご予算ございましたらご購読検討ください。
コメント
コメント一覧 (2)
コメントありがとうございました。アップデートしていきたいと思いますので、また遠慮なくコメントくださいませ。お互いに脊椎診療で頑張っていけたらいいな、と思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
LLPは一般的ではないんですね〜。
PLFとPSFの違いとかも気になってました!!
XLIFやOLIFは、アプローチの違いなんですね。今度手術見学させてもらえる様に師長さんに相談してみます。
C5麻痺についても記事があったので、とても勉強になります。
脊髄脊椎病用語辞典とかあるんですね、これはさっそく買います(^^)
私は福岡の病院で勤務しています。
他県からいろんな先生が研修とかで来られるので、もしかしたら当院の先生と知り合いかもしれないですね(^^)
またわからない事があれば、質問させてください。よろしくお願いします。