Beak-type 胸椎OPLL、加藤仁志先生の動画が俊逸 -Quotomy必見-
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はじめに
上位胸椎のBeak-typeのOPLL、脊椎外科手術史上、最難関手術のひとつといっても過言ではありません。
外来で遭遇する頻度が低いくせに、様子をみていても胸髄症は確実に悪化してしまいます。。。
手術しか方法はない、といっても確実な手術方法がまだまだ不明、、、。
後弯している部位でかつ前方からの圧迫が強いため、後方から除圧しても不十分になってしまうケースがどうしてもございます。
かといって前方からアプローチするには開胸しないといけないし、大血管もおりますし、術後の髄液漏や麻痺の増悪などの問題もありますし、、、
そこで後側方からOPLLを浮上させてしまう術式を考案されたのが金沢大学加藤仁志先生です。
Quotomy内で特集が組まれており、さらに手術ビデオが公開されております。
これが俊逸なので、ご紹介させていただきます。
胸椎OPLLに対する後側方進入前方除圧術
ぜひQuotomyに登録して参照ください!!
必見です!!
ルートを処理した瞬間に抜群の視野が得られる
つい最近Beak-typeのOPLLを治療する機会があり、この上ないタイミングでの特集でした。
ルートを出すときはわたしが未熟だからでしょう、ルート周囲からすぐに出血してきて、これは大変だな、、、正直完遂できないかも、、、と思いました。
しかし神経根を切離して持ち上げた瞬間、抜群の視野が拓けて止血も容易に行えました。
まさにQuotomy内で加藤先生が解説なさっているとおりでした。
結紮した糸を持ち上げると、硬膜腹側が展開されます。
椎弓根がない状態でこれをやると本当によく見えますよ!
そして、硬膜嚢の前面にはOPLLに付着しているため、脊髄が回転するリスクはありません。
加藤先生は、OPLLの横切の適切な場所として、脊髄から遠くて硬膜下にスペースがある部分を「嘴状OPLLの麓」と表現されておられます。
このBeakの麓で横切するのが理想で、横切の方法として、
①剥離子を用いて薄くなった椎体と硬膜腹側が剥離できることを直視下で確認して、ヘルニア鉗子でパチン、パチンと切っていく
②ギリギリまで椎体を薄く削れてるのであれば、硬膜ベラをいれてポンっと下に落としこんで切離する
と紹介してくださっております。
Quotomy内で手術ビデオが公開されております。
ほんとに俊逸です。とてもとてもありがたいです。
本日のまとめ
European Spine Journal. 2020;29(1):113-121.Indication for anterior spinal cord decompression via a posterolateral approach for the treatment of ossification of the posterior longitudinal ligament in the thoracic spine: a prospective cohort study
のなかで加藤先生は最後のまとめで、
「後側方アプローチで全周性除圧を行ったほうが安全かつ効果的であり、この術式は、実行可能で一般化できる可能性がある」
と述べられております。
鳥肌がたちました。すごいです。
そして、ぜひQuotomyにご登録をお願いいたします!!
コメント
コメント一覧 (2)
コメントありがとうございます。さすがに失禁しそうでした、いや、失禁してましたかね、、、先生のおかげです。いつもいつも助けていただきありがとうございます!