全然知らない滅菌器
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はじめに
滅菌器って値段とか種類って知っていますか?
内視鏡など、複雑で精密な医療機器の進化によって滅菌器にも進化が求められています。
具体的には、低温かつ短時間で滅菌可能な滅菌器が不可欠になっています。
滅菌器、全然知らなかった、、、。
自分でみたことないし、足を運んだこともない、、、
スタッフの皆さんががんばってくれてたことを今更ながら知り、頭が下がります、、、、
ありがとうございます。
主な滅菌器
主な滅菌器として
●高圧蒸気滅菌
・酸化エチレンガス滅菌
●過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌
●過酸化水素ガス低温滅菌(プラズマ付与しない過酸化水素ガスのみ)
・低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌
があるようです。
滅菌器どうするか聞かれたんですが、どうするもなにも、違いがまったくわからないです。
●が購入検討中のものです。
とりあえずまとめます。
高圧蒸気滅菌

まず、高圧蒸気滅菌は
・短時間で滅菌可能
・熱と蒸気のみで滅菌をおこなう
→安全面で優れる
一方で耐熱性・耐湿性が弱い医療器具に対しては使用できない
つまり鋼製小物類は得意だけど、非耐熱性の素材や精密な電子部品が組み込まれた医療器具は困難。
参考までに、ゲティンゲ HS33のデータを貼り付けておきます。

だいたい134℃くらいで滅菌・乾燥で35分程度でしょうか。
63Lの内容積で値段が640万円程度のようです。。。
酸化エチレンガス(ethylene oxide gas; EOG)滅菌
・比較的低温
・時間がかかるが浸透性はよい
・高い毒性のため取り扱い注意、法的規制あり。滅菌機設置にも配管工事などの大掛かりな準備が必要。
・滅菌後ガスが残らないようエアレーションもしっかり。
大変そう。
導入は検討しておりません。
過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌・過酸化水素ガス低温滅菌
・低温、約50℃くらい
・滅菌処理最短24分、処理サイクルのモードによってその倍くらい。
・金属類以外にも非耐熱性のプラスチック類やゴム製品等の滅菌にも用いられる
・プラズマを付与するかしないかの違い
・プラズマ付与しなくても、滅菌に優劣なさそうだ
過酸化水素低温プラズマガス滅菌器はステラッドSTERRAD(Johnson and Johnosn)が有名です。
今は100S、50NXのラインナップのよう。
過酸化水素ガス低温滅菌 では、キャノンのES-700i、1400がグーグル先生でヒットします。

問題点としては、
・過酸化水素ガスを用いた滅菌法は,細管にはブースターの取り付けや過酸化水素濃縮モードの処理
が必要とされる場合もあり,滅菌対象物が高濃度で多量の過酸化水素に曝露されることから滅菌剤の残留が懸念される(58%過酸化水素水溶液)
・ガーゼやリネンなどのセルロース類は過酸化水素を吸着するため十分な滅菌効果が得られない
・液体過酸化水素残存による職員の化学熱傷受傷の可能性あり
・お値段たかい。1500万円から2000万円超まで。。。
高いけど、内視鏡滅菌には過酸化水素ガス低温滅菌がいいですからね、、、
本日のまとめ
正直、器械は手術が終わって、電子レンジみたいにチンして滅菌してもらっているものと思っていました。
洗浄してもらって、血のり全部落としてもらって、むらなく滅菌できるように鉗子類など開いて、中空の内空をきれいに掃除してもらって、などなどして滅菌器にかける、、、
皆様、ありがとうございます。
皆様のおかげで手術に集中することができます。
丁寧な手術を心がけようとおもいます。
とりあえず、滅菌器は、過酸化水素ガス低温滅菌器と高圧蒸気滅菌が必要ですね。
過酸化水素ガス低温滅菌器140Lくらい1台と、高圧蒸気滅菌60Lくらい1台で、万が一のために、高圧蒸気滅菌60Lさらにもう1台おくスペース確保くらいでしょうか、、、
知らないこといっぱいです。。。
コメント
コメント一覧 (2)
こんな場末のブログに足を運んでくださり、かつサポーティブなコメントまでいただき感謝もうしあげます。
プリオン病の対策についても言及いただき、ありがとうございました。
アドバイス頂いたとおり、過酸化水素滅菌装置は内視鏡や緊急の滅菌物などの特定の滅菌に使い、ランニングコストを抑えつつ、プリオン病対策にも運用したいと思います!!
記事に投稿させていただきました!!
給水、給湯、排水、蒸気が必要です。
過酸化水素滅菌装置はランニングコストが高いので内視鏡、緊急の滅菌物など、特定の滅菌に使う方がランニングコストが抑えれると思います。
プラズマ滅菌はプリオンモードがあるので対策にもなります。
滅菌装置の電源は全て200Vになります。
単相、三相はメーカーによって違いますのでご確認ください。