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カテゴリ:腰椎疾患

Disc-Fx®(経皮的ラジオ波椎間板焼灼・摘出術)の適応について考える

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はじめに


腰椎椎間板ヘルニアに伴う下肢神経痛は非常に激しく
場合によっては救急車で搬送される場合もしばしばです。

即効薬がないところが非常にツライところです。

ただし、ほとんどの症例が内服加療と安静で改善します。

とくにプレガバリン(リリカ)の登場で、
腰椎椎間板ヘルニアを手術する機会が著減いたしました。

これは本当にすばらしい薬だと思います。

ただ、ある程度まとまった治療期間が必要なのがヘルニア治療の難点なところです。

脊髄造影(ミエログラフィー)は有用性を十分考えてから行う

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はじめに


わたしは脊髄造影(ミエログラフィー)は大切な検査のひとつと位置づけております。

①内服加療で思うような改善が得られず、手術を検討する段階になった
②多椎間病変や他院手術症例、後側弯など脊柱変形などがある

①かつ②の場合には積極的にミエログラフィーで精査しています。

それ以外では有用性を十分に考慮する必要があると思います。
不必要な脊髄造影検査は行ないません。

脊髄造影、ミエログラフィー検査について興味ある記事を読みました。
腰椎の診断にミエログラフィーは欠かせない

まったく同感です。
最近の経験を記事にしようと思います。

まれな腰椎疾患③緊張性脊髄終糸症、脊髄終糸症候群について

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はじめに


本日は、まれな腰痛疾患③です。

緊張性脊髄終糸症、脊髄終糸症候群について取り上げたいと思います。

TFT;tight film terminaleなどともいわれます。

脊髄終糸とは


脊髄終糸とは、
伸び縮みの力がある軟膜が糸状になった組織
で、尾端から尾椎までつながっております。

その役割はまさにハンモックで、脊髄を支えてくれています。

腰痛疾患における心理社会的要因のスクリーニングの問題

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はじめに


現状のわたしの非特異性腰痛の診療において、
ふだんから考えている大きな問題が2つあります。

ひとつは、「ほんとうに85%が非特異性腰痛なのだろうか」ということ。
もうひとつは「心理社会的要因をどう拾いあげるか」ということです。

先日ポストした、山口大学 鈴木秀典先生の論文
「慢性腰痛(非特異性腰痛)」の治療 脊椎脊髄 29(1): 35-41, 2016
では、

腰痛患者のうち非特異性腰痛と診断されていたもの72%は、診断が可能であり、
どうしても診断が難しいものが28%で、これが真の非特異性腰痛の割合である。
よって腰痛患者の78%は整形外科専門医が詳細な診察を行えば診断が可能である。


と結ばれております。
反省し、腰痛診療をアップデート中です。

そしてもうひとつ、心理社会的要因の拾い上げについても興味を持っていることがあります。

まれな腰痛疾患①Bertolotti症候群について

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はじめに


ひとくちに腰痛といっても
はっきりとした画像上の責任病変を認めない原因不明のものを
非特異性腰痛”といいます。

しっかり定義を引用すると
脊椎に特異的な病理が見いだせない腰痛のことをいい、
実に腰痛の80%以上を占めている

とされます。

では、逆に特異的な腰痛をすべて挙げることができますか?

先日の記事で、
整形外科専門医が丁寧で詳細な診察をすれば約8割の腰痛は診断がつく
という論文を紹介しました。

診察ですべてを除外せずに
非特異性腰痛=80%以上
が一人歩きしているような印象があるのです。

自分も襟を正して診療すべきと感じます。

そんな感じで、本日はまれな横文字の腰痛①
Bertolotti症候群
について述べます。

今日の研修医の勉強会。椎間板ヘルニアの画像所見について。

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はじめに


救急外来は画像所見の勉強の宝庫?
であることは間違いないでしょう。
不適切な表現ではありますが、、、

ありとあらゆる疾患の患者さんが来られます。

こ、こわい、、、

そんな気持ちなのでわたしには救急外来は無理でしょう。

顕微鏡下腰椎椎間板ヘルニア切除術を受ける方へ

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腰椎の手術治療のひとつ、
顕微鏡下腰椎椎間板ヘルニア切除術についてまとめました。
いわゆる顕微鏡下Love法、Micro-Loveなどと呼ばれます。

腰椎椎間板ヘルニアを罹患している方は非常に多いですが、
80%以上は保存的加療で改善しますので、
安易に手術加療を選択せず、十分に加療を行ってみることが大切です。

                       

椎間板ヘルニアと診断された方へ

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椎間板ヘルニアについてまとめました。
とくに、頚椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアについてです。

病態


椎間板は椎体と椎体の間を支えるクッションの役割を果たしています。
椎間板の中心はゼリー状の髄核で、周囲は線維輪と呼ばれる丈夫な靭帯様の組織で構成されております。

加齢現象や反復する負荷によって椎間板が膨隆したり、線維輪の亀裂から中身が飛び出したりして
周囲の神経に接触し、炎症をおこして痛みやしびれ、麻痺を生じてしまう病態が椎間板ヘルニアです。

飛び出しているだけでなく、椎間板のクッションの役割が損なわれると
上下の椎体骨同士がぐらぐらして不安定な状態になってしまうこともあります。

腰部脊柱管狭窄症、腰椎変性すべり症とは

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腰部脊柱管狭窄症、腰椎変性すべり症についてまとめました。

病態


腰椎の老化や反復する負荷によって、神経の通り道である脊柱管が狭くなっていきます。
具体的には
・椎体に骨の棘ができる
・椎間板が膨隆して飛び出してくる
・骨と骨をつなぐ接着剤の役目をする黄色靭帯が
伸びきったゴムのように膨らんでたくれこんだり、石灰化したりする
・骨と骨の関節が変形して分厚くなる
このような変化が起こって、腰椎脊柱管狭窄症に至ります。

LSIT(low profile S1-iliac trajectory)によるrevision surgery

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腰椎のrevision surgery


MOB;multiple operative backです。
他院で4回もの手術を受けております。

腰椎のrevision surgeryで
多椎間固定、腰仙椎の固定を考慮せざるを得ない状況です。

固定範囲は判断に迷うことが多いですよね。
腰椎多椎間固定を行う際S1を尾側端にすると
仙骨の支持力が十分でないので
S1のスクリューの緩みや偽関節が生じてしまうことが心配です。

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