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担がん患者終末期の椎体骨折治療について

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とぜん201903-.001

はじめに


・人口の高齢化
・がん治療の成績向上

これらにより、癌サバイバーが増加していくことはもう間違いありません。

脊椎は悪性腫瘍が転移しやすい場所なので、有病期間が長くなってくると、当然椎体骨へ転移を来す機会も増えていくでしょう。

一方で、転移によらず、癌サバイバーの転倒などによる外傷性の椎体骨折も多くなっています。

どのように治療するのが正解なのでしょうか。

実は、基準化された答えはありません。

個人の全身状態、がんの進行度、社会背景などによって、症例ごとに方針を話し合う、というのが答えになると思います。

十分話し合って決めたことは、たとえ症例ごとに方針が違っていても、それぞれがその患者さん、ひいては家族にとっての正解、と考えています。



実は、Peingに以下のような質問が寄せられました。
はじめまして、心理士をしているものです。母86歳あと担癌者、余命月単位と言われ、先月から訪問医にお願いしました。しかし独歩可能、少量ステロイドでCRP3に下がりまして、気分よくなって動きすぎて転倒。外科受診付き添いの姉いわく)背骨からちょっと出たあたりが圧迫骨折している。コルセットが必要と指示です。ただそこの病院に入っている業者はストーマがある人はコルセットは出来ないといったそうです。しかし私が他の義肢装具会社で聞いたら、オーダーメイドでつくれますよと簡単にいわれました。 今受傷から2週間、痛さは良くも悪くもなってない。衣服着脱も自分でしていますが、もうそろそろ動かないとADLどんどん下がるんじゃないでしょうか?コルセットつくるのに2度片道車で1時間強のところをかかるのは本人の負担になるだろうし。 実際CTで受傷10日後診るとずれが出てきていると言われました。せっかく認知もしっかりしているのにこのままではもったいない。コルセットオーダーメイドする方向で話をすすめたほうがいいのか、高齢者だから動かさない方がいいか迷っています。主治医在宅医は内科医師なので、こちらの意向をくんでくれると思います。お手数ですがアドバイスお願いします。


基本的にブログ内での個人の医療相談は控えさせてもらっています。
直接診療したり、画像所見など拝見したわけではないからです。

しかし、とても切実な話だと思いますので、的を得ているかどうかわかりませんが、自分なりの意見を述べたいと思います。

C2骨折で、両肩が痛い?

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はじめに


本日は研修医の救急症例カンファレンスです。

友人宅へ続く小高い土手から滑り落ちた70台の女性です。

頭頂部の打撲、全身の擦過傷で
頚部痛、両肩痛を主訴に救急来院されています。
後頚部から両肩、肩甲間にかけての激しい痛みがあります。

椎体骨折の見逃しがなくならない理由?の考察

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なかなか改善しないという腰背部痛で受診されました。

MRIを撮像すると、新規椎体骨折を認めました。

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骨折の事実を患者さんに伝えると、
「前医ではレントゲンで骨は大丈夫、と言われたんですが」
とのことでした。

MRIをとったら、それは診断がつくだろう、と言われてしまいそうです。
けっして前医を軽んじての記事ではありません。
管理人のこれまでの痛い経験からの椎体骨折診療のポイントを述べたいと思います。

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