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タグ:破裂骨折

腹臥位での神経トラブルを回避したい。安全性と低侵襲性がトレードオフの関係になることはよくない。

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202004とぜん.001

はじめに


こちらの記事

についてコメントを頂きました。


以前T5 burst に対しT3.4にPPSを挿入しようとして透視が見えるように先生が今回されたようなバンザイに近い体位をしてオペをしたところ、不幸にも腕神経叢麻痺を一時的に生じてしまった症例がありました。
もちろん教科書的にも良くない体位だとは思いますが、透視確認には仕方がないと思いそのような体位で行ったのですが、先生は上位胸椎のPPSをされる際、体位で気をつけてられる事などありますでしょうか?もしありましたらご教授頂けると幸いです。


「脊椎外科初学者」さん、コメントいただき、ありがとうございます。

う〜〜ん、正直、苦しい、ご質問ですね、、、

実際問題として、T2にPPSを打ったこと自体が初めての経験でした。
今回の症例では、正直たまたまうまく見えただけで、そのときの体位で気をつけたことを備忘録として記事にあげました。

なので、何回も上位胸椎でのPPSの経験があって十分な答えを持ち合わしているわけではないんです。

申し訳ありません。

BKP+PPS治療の可能性

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はじめに


BKPとインプラントとの併用禁忌が削除され、2年くらいが経過しています。

併用できるようになったことにより、骨粗鬆症性椎体骨折のMIS治療の選択肢として、
圧壊が強い、新AO Type B2のような椎体骨折に対して

BKP+PSF

という選択肢が生まれました。

BKP:Ballon kyphoplasty



PSF:pedicle screw fixation
は経皮的椎弓根スクリューによる制動固定術です。

治療の手応えの報告を拝見いたしましたので紹介いたします。

熊本医療センター 整形外科 田畑聖吾 先生
の臨床ケースレポートです。

日本エム・ディ・エムのパンフレットです。
スクリーンショット 2019-04-05 17.17.42

Dick法って?

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はじめに


わたしはMISt手技者で、手術は極力、低侵襲法でできないかどうかを考えます。

治療にまだ答えがないのが脊椎診療の醍醐味でもあります。

胸腰椎破裂骨折に関してもよく話題になります。

・神経症状の有無
・椎体の圧潰・後弯の程度
・不安定性の程度
・骨質
・手術の侵襲
・年齢
・全身状態
・治療のゴール

など多くの要素を熟考しながら個々の症例、個々の術者、個々の施設で決定されるのが現状です。

BKP、インスツルメント併用禁忌解除その後

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骨粗鬆症性を伴う高齢者の椎体破裂骨折で、
後方支持組織が損傷されているような、
いわゆる新AOでのType B2に対しては
HAブロックによる経皮的椎体形成と2 above - 2 belowでのPSFを行うことが多いです。
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PTHはmustです。
そしてtemporary fixationなので骨癒合が得られれば抜釘します。

矯正が強いとPPSはセットスクリューがナメッてしまうかも。

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はじめに


わたしの手術の関心事は
MIStの可能性の向上
です。

そしていま、MIStで積極的にチャレンジしていることは胸腰椎破裂骨折です。

治療方針について悩むことが多い骨折形態ですよね。

胸腰椎破裂骨折の手術治療の方法には正解がない!!

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はじめに


胸腰椎移行部の不安定破裂骨折の治療についてはコンセンサスがなかなか得られず
controversialな領域です

治療方針についておおいに悩むのではないでしょうか?

・前方 or 後方 あるいは前方後方combine
・前方後方なら同時あるいは二期的
・それなら前方から?後方から?

・オープン vs MIS
・in situ vs 積極的なreduction

・椎体形成を追加するかどうか
・骨折椎体にもscrewを入れるか

・instrumentの範囲はshort? long?

・患者の骨質は?
・固定部の隣接椎体の状況は?
・骨折高位は?
・合併症、全身状態は?

など多くのことが加味されます。

これだけ多くのことを考えるので、正解なんてありませんよね。

考えられる限りの要因を熟考した上で、個々に合わせて対応していく
これしかありません。

その上でわたしは若年者で骨質の懸念がない症例は
Medtronic SOLERA; trauma instrument setとsagittal adjusting screwを用いた
short MIStによる整復固定を積極的に行っております。

脊椎破裂骨折の後方法による低侵襲手術

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はじめに


脊椎破裂骨折の評価の一つに
LSC; load sharing classification
というものがあります。

①椎体の粉砕の程度 <30% 30-60% >60%
②骨片の転位の程度 <50% >50%
③後彎変形の変化の程度 ≦3° 4-9° ≧10°

で評価し、7点以上で椎体圧潰がかなり高度と判断し、
前方支柱再建が望ましいとするものです。

最近は手術のデバイスの進化により後方法単独で、破裂骨折の加療がトライされ始めています。

さらに経皮的椎弓根スクリューの進化により、低侵襲手術でも可能になりつつあります。

前方アプローチを否定するものではありません。
むしろ前方法について学ぶことは必須であることは強調しておきます。

椎体破裂骨折、胸腰椎損傷についての分類と考察

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はじめに


救急病院に勤務しているからでしょうが
椎体骨折に対して考えさせられることが多いです。

椎体骨折、とくに破裂骨折の分類や、治療についてまとめました。

MIStで破裂骨折をどこまで矯正整復できるか

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MIStでは激しい破裂骨折に対しては矯正がなかなか困難なので
骨質のよい症例、とくに若年者であれば
シャンツスクリューを用いて矯正固定を行っていました。

ほんとについ先日シャンツスクリューを記事にしたばかりですよね。

MedtronicからSOLERA™のSASというスクリューをご案内いただきました。
SAS: Sagittal Adjusting Screw
スクリューヘッドの中に“スライドサドル”なるものが埋め込まれていて
そこが動いてロッドとつながるという代物です。

従来のPPSは、multi axial screwなので
スクリューヘッドの可動性を保つためには
すこし浮かせた状態で挿入を途中でやめなければなりませんでした。
挿入しすぎると骨と干渉してヘッドが動かなくなることがあるからです。
また、multi axialな分、ロッドの締結は容易ですが、
スクリューのヘッドが動くため力が伝わりにくく、矯正に不利でした。

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